Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2009年3月1日

日本臨床歯周病学会 第49回関東支部教育研修会開催

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

さる3月1日(日)、ベルサール三田(東京都)にて、日本臨床歯周病学会第49回関東支部教育研修会(若林健史支部長、東京都開業)が、約240名の参加のもと開催された。歯科医師・歯科衛生士の合同シンポジウムとして行われた本研修会では、「プラークコントロールの重要性を考える」をテーマに、4講演が行われた。

 午前の部では、歯科衛生士の小林明子氏(小林歯科医院・歯科衛生士)の講演を皮切りに3演題が発表された。小林氏は、「ヒューマンモデルからプラークコントロールを再考する」と題し、プラークではなく人に目を向け、患者さんの視点に立ったヒューマンモデルを立てることが口腔環境を左右すると説いた。

 続く辰巳順一氏(明海大歯学部口腔生物再生医工学講座歯周病学分野)は「歯周病患者へのプラークコントロールの有効性」と題し、重度歯周病やインプラント周囲炎に対するプラークコントロールの有効性やポイントについて文献や症例を交え、わかりやすく解説した。さらに、小方頼昌氏(日大松戸歯学部歯周治療学講座)は「歯周治療を成功させるための複合的検査について」と題し、口臭測定検査が患者さんのモチベーションにつながるという実験結果を報告した。

 午後の部では、伊藤公一氏(日大歯学部歯周病学講座)が登壇し、「歯周病は治るのか?」をテーマに、特別講演を行った。歯周病を取り巻く日本の現状や、メインテナンス・SPTなどの用語解説、そして歯周治療の流れについてなど、内容は多岐にわたり、豊富な資料や症例とともにていねいな解説がなされた。氏は、セルフケアとプロフェッショナルケアをきちんと分け、医療者は「治したい」という患者さんの思いをサポートしていくことが重要であるとした。そして、、今後は、患者さんの健康寿命を延ばすためにも、口腔を通じた全身の健康づくりにかかわっていく必要があると締めくくった。