2023年9月10日掲載

「テクノロジーが牽引するイノベーション~インビザラインの進化と深化~」をテーマに

インビザライン・ジャパン・歯科矯正フォーラム2023開催

インビザライン・ジャパン・歯科矯正フォーラム2023開催
 さる9月10日(日)、JP Tower Hall & Conference(東京都)において、インビザライン・ジャパン・歯科矯正フォーラム(インビザライン・ジャパン主催)が開催された。矯正歯科医とそのスタッフを対象として、「テクノロジーが牽引するイノベーション~インビザラインの進化と深化~」をテーマにハイブリッド開催された本会には、会場・オンライン合わせて約200名が参加した。現地開催は4年ぶりとなる。

 まず行われた「イノベーションパート」では、基調講演「マウスピース矯正が置かれている現状と今後の展望」と題して岡藤範正氏(松本歯科大教授)が登壇し、マウスピース矯正の歴史と現状、それをエビデンスで裏付けていく有限要素法などのサイエンスについて解説がなされた。またその後同テーマについて、藤山光治氏(京都府開業)との対談が行われた。続いて岡野修一郎氏(歯科医師、Aligner Studio)による「デジタル化による最近の治療の変化」、東野良治氏(東京都開業)による「CBCT統合クリンチェックの活用法」が講演され、今年インビザラインシステムに加わった新たな機能の有用性と今後の展望について語られた。

 午後は「クリニカルパート」として、症例供覧と治療目標を達成するメソッドの解説パートが行われた。竹内敬輔氏(愛知県開業)がモデレーターを、有田光太郎氏(長崎県開業)、平岡孝文氏(東京都開業)が講師を務める「混合歯列前期のマネジメント」、窪田正宏氏(石川県開業)がモデレーターを、牧野正志氏(千葉県開業)が講師を務める「難症例に対する治療戦略」、青木泰樹氏(愛知県開業)がモデレーターを、有本博英氏(大阪府開業)と渡部博之氏(愛知県開業)が講師を務める「私が考える抜歯、非抜歯戦略」の各テーマにおいて、各自の知見・経験から導いた治療戦略と実際について述べられた。最後はアライナー矯正治療とともに新進的な取り組みを行っている歯科医院について、インビザライン・ジャパン社より表彰が行われた。受賞したのは、言語発達障害を有する患者対応に取り組む上里 聡氏(香川県開業)と、大学でのアライナー矯正歯科教育に取り組む村上久夫氏(長崎県開業)。

 またドクターセッションと並行して、午後から、歯科衛生士がアライナー矯正治療の診療ワークフローの中でさらに活躍し、チーム医療を実現していくことを目的としてスタッフセッションが開催され、カウンセリングや治療中のモニタリング、さらに口腔内スキャナーiTeroや、アライナー矯正治療シミュレーションソフトウェアClinCheckを用いた患者とのコミュニケーションについて、各トピックに熟達する歯科衛生士が登壇した。さらにグループワークも行われ、歯科衛生士の前向きな姿勢が印象的なセッションとなった。

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