2024年2月24日掲載

「グローバルスタンダードのインプラント治療とは」をテーマに約1,600名を参集し盛大に開催される

(公社)日本口腔インプラント学会第43回関東・甲信越支部学術大会開催

(公社)日本口腔インプラント学会第43回関東・甲信越支部学術大会開催
 さる2月24日(土)、25日(日)の両日、京王プラザホテル(東京都)において、公益社団法人日本口腔インプラント学会第43回関東・甲信越支部学術大会(勝山英明大会長、渡沼敏夫支部長、細川隆司理事長)が開催された。「グローバルスタンダードのインプラント治療とは」をテーマとして、約1,600名の参加者を集めた。

 今回は8つのシンポジウムおよび2つの特別講演が行われ、「デジタルレボリューション」、「近未来インプラント治療の展望」など、インプラント治療の未来を見据えたテーマが揃い、各分野のスペシャリストである歯科医師や歯科技工士、歯科衛生士が講演した。

 シンポジウム2「審美部位へのチャレンジ―複数歯欠損へのアプローチ―」では、萩原芳幸氏(日大)、廣泰一彦氏(日歯大)の座長のもと、新村昌弘(東京都開業)、佐藤琢也氏(大阪府開業)、植松厚夫氏(東京都開業)の3名が登壇。審美治療の成功のためのファクターやフラップレスのインプラント治療などが論じられた。植松氏は、「低侵襲な外科処置を考慮した審美インプラント治療として、いまだチャレンジングな部分は存在するが、フラップレスインプラント治療において3Dデジタル技術を応用して可視化した検査・診断を行うことで、外科処置に対して恐怖心をもつ患者に、安心・安全なインプラント治療ができることは大変有益である」と述べた。

 特別講演1では勝山氏を座長に迎え、Dr. Jeanette Keng Ling Chua(シンガポール、マレーシア開業)、Dr. Dean Morton(米国・インディアナ大)による「グローバルスタンダードのインプラント治療とは:アジア、アメリカの観点から」と題したビデオ講演が行われ、東南アジアや米国でのインプラント治療に関する現状や治療コストについて語られた。特別講演2ではDr. Waldemar D. Polido(米国・インディアナ大)を招聘し、座長の丸川恵理子氏(医歯大)のもと、下顎臼歯部における外科的マネジメントについての講演が行われた。垂直性骨造成などのテクニックについて解説し、治療計画や補綴デザイン、メインテナンスの継続はより良い治療のための重要な要素であるとまとめた。

 そのほか、本会では専門医/専門歯科衛生士/専門歯科技工士の教育講座、口演発表、ランチョンセミナーなど多岐にわたるプログラムが展開され、終日盛況となった。なお、次回の第44回大会は、2025年2月8日(土)、9日(日)の両日、パシフィコ横浜(神奈川県)において行われる予定である。

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