2024年3月28日掲載

「機能する歯を残す」という方針のもと、8020のテーマの再考へ

日歯、定例会見を開催

日歯、定例会見を開催
 さる3月28日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、高橋英登会長)による定例記者会見が開催された。

 冒頭、高橋氏は挨拶のなかで、令和6年度診療報酬改定における進捗について「改定業務がひととおり完了しつつあり、会員への周知活動を進めていく段階に入っている」と述べた。なお、日歯として本改定の理解の一助になるような資料作成の検討をはじめ、効果的な情報発信に注力していることを説明した後、各都道府県歯に対しても協力をよびかけたことを強調した。そして、会員が不利益を被ることがないように積極的な情報収集を行うとともに「6月からの施行に向けて事前の準備を整えていただきたい」と意向を示した。また、林 正純副会長より、会員に対して行った従業員に対する賃上げにおける調査では、税制面について不安を抱えている声が多く挙がったことから、会員に寄り添ったていねいな周知を図っていく旨が述べられた。

 次に、高橋氏は8020推進財団理事長として今後の方針について言及。8020達成率が50%を超えたことで「残存歯数という目標が健康寿命の延伸において適当な指標なのか」という問題提起がなされている現状を述べた。そして、「義歯やインプラント治療なども含めて機能する口腔内をつくる」という前提のもと「機能する歯を残す」という方針を示し、今後8020のテーマがどのようにあるべきなのか、キャッチコピーも含めて再考されることが説明された。

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