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2024年4月14日掲載

「ライフステージを考慮した歯周治療~高齢期~」をテーマに

日本臨床歯周病学会関東支部、第96回教育研修会・第41回歯科衛生士セミナー合同研修会を開催

日本臨床歯周病学会関東支部、第96回教育研修会・第41回歯科衛生士セミナー合同研修会を開催
 さる4月14日(日)、日経ホール・カンファレンスルーム(東京都)において、日本臨床歯周病学会関東支部第96回教育研修会・第41回歯科衛生士セミナー合同研修会(神山剛史支部長)が開催され、現地には330名が参加し盛会となった(オンデマンド配信を含めた総申し込み数は約600名)。

 今期の関東支部の研修会では、歯周治療を1)若年期、2)中年期、3)高齢期、4)老年期・フレイル期に分けて、各年代へのアプローチを掘り下げていくことをテーマとしている。第3回目となる今回は、会員発表9題(歯科医師4題、歯科衛生士5題)と文献委員会発表、特別講演、そして学生プログラムが行われた。

 午前中の会員発表(歯科医師)では、武田浩平氏(医歯大)、高野遼平氏(新潟県開業)、鈴木浩之氏(東京都開業)、丹野 努氏(栃木県開業)が、重度歯周炎の高齢患者に対するアプローチとして歯周組織再生療法の応用や、補綴や矯正を併用したケースなどを発表した。その後のディスカッションでは、人生の先輩である高齢患者と接するにあたっての対応や、SPTを行っていくうえでのポイントについて、演者ごとにその考えを語った。

 午後には特別講演として、石川知弘氏(静岡県開業)による「ライフステージを考慮した歯周治療~長期経過症例から考える高齢期における、または高齢期に向けた歯周治療の役割~」と題した講演が行われた。氏は、歯周治療とともにインプラントやクラウンブリッジ、あるいはパーシャルデンチャーなどを併用した多数の長期症例を供覧。なかでもインプラント治療は、咬合支持の回復や残存歯の負担軽減といった効果が期待できると述べた。また、高齢者においては唾液の減少などから根面う蝕ができやすくなるため、特に注意が必要とした。加えて、高齢患者では近い将来、通院困難になることもありうることから、各々の患者でどれだけ長くお口を機能させられるかを考えることも重要だと語った。

 懇親会にも多くの歯科医師、歯科衛生士、学生らが参加し、いたるところで意見交換が交わされる姿が印象的だった。なお、次回の関東支部研修会は、きたる8月18日(日)に日本橋兜町 KABUTO ONE HALL(東京都)にて行われる予定。

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