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2009年4月23日

日歯、定例会見を開催

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 さる4月23日(木)、歯科医師会館において日本歯科医師会(以下、日歯、大久保満男会長)による定例記者会見が開催された。

 冒頭の挨拶で大久保会長は、会長選挙時の公約であった「歯科医療のあるべき姿の検討会」、歯科医療が全身の健康に貢献していることを国民にアピールする「歯科医療についての国民会議」(いずれも仮称)の設置について、同日開催された理事会で了承されたことを報告した。

 大久保会長は、あるべき姿の検討会について、「従来のように報告書ありきの委員会にするつもりはない」と述べ、「中期的な視点で議論しながら、その内容が『次期診療報酬改定対策本部』に反映されるように会を進めていく」との考えを示した。

 また、国民会議については、5月13日(木)に開催する「歯科医療についての国民会議」(仮称)の打合会で、まずは三役を中心に日歯内部でメンバー構成も含め、今後の対応について議論するとのこと。国民にアピールするための会議であることからも、メンバーについては、歯科の分野ではない外部中心の構成となることを示唆した。

 さらに大久保会長は、国民の歯科医療の確立という観点から、今回の私立歯科大学の志願者激減について言及。「(学生が)歯科医師は魅力のない職業という判断をされたと考えるならば、歯科界全体にとって危機的な事態だ」と危機感を募らせ、「結果的に約2割削減となったが、日歯と大学側の話し合いのうえでの結果ではなく、けっして望んでいたことではない」と強調。志願者減少という根本的な問題については、「国民に対して歯科医療の大切さをアピールする必要性や、社会的に信頼される歯科医師の育成などが結果的には志願者の増加につながる」とし、「日歯と歯科大学、お互いが危機感を共有し、連携してアピールしていかなければこの厳しい状況は乗り越えられない」と述べた。

 その後、村上恵一専務理事より、現在日歯がレセプトオンライン請求義務化への対応の1つとして開発を進めている「日本歯科医師会レセコンASPサービス」の愛称が「レセック」に決定したことが報告された。以下に募集結果を示す。

○ 応募総数158通
○ 採用:レセック(村上順二氏、東京都会員)
○ 佳作:DENTAL SURE(石川秀夫氏、秋田県会員)、日歯SMART(木虎孝文氏、奈良県会員)

 また、同日開催された理事会にて、「レセプトオンライン検討委員会」「次期診療報酬改定対策本部」「定款等改正臨時委員会」「災害時対策・警察歯科総合検討会議」の設置が了承されたことも報告された。

 引き続き、池主憲夫常務理事より、さる22日(水)に開催された国民歯科問題議員連盟(保岡興治会長)の第3回総会にて口腔保健法(仮称)の骨子「歯科疾患の予防等による口腔の健康の維持に関する法律案(試案)」が了承されたことが報告された。今後は同骨子に細則が付記され、議員立法として法案の成立を目指すとのこと。

 その後、記者団から「薬局や零細病院のレセプトオンライン請求義務化が1年間先送りとなったことについて」の質問に対して、大久保会長は「われわれが主張してきたとおりになった」と述べ、先般閣議決定されたオンライン化に対応できない医療機関には診療報酬を支払わないという内容について、省令を改正する対応については一定の評価を示した。