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2009年4月26日

第3回 CERECフォーラム開催

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 さる4月25日(土)から26日(日)にかけ、東京コンファレンスセンター・品川において「第3回CERECフォーラム」(JSCAD主催、岡村光信会長、シロナデンタルシステムズ、モリタ、Ivoclar Vivadent共催)が開催された。昨年2月にひきつづき開催された本フォーラムは、ISCD(International Society of Computerized Dentistry)の日本支部であるJSCADがCERECシステムの啓発と臨床技術向上を目的に開催しているもの。今回は、国内演者1名、海外演者3名を招聘して盛大に開催された。以下、25日の「プライベートコース」にひきつづき行われた26日の講演の模様についてお伝えする。

 会場ではまず、岡村会長、Sirona Dental Systems社(ドイツ)、Ivoclar Vivadent社(リヒテンシュタイン)、およびモリタ社それぞれの挨拶にひきつづき、Dr. Bernd Reiss(ISCD元会長、Society for Dental Ceramicsチェアマン)が登壇。「Clinical long terms results Consequence for preparation and occlusion(on concepts)」と題し、CAD/CAMシステム、中でもCERECシステムの進化の過程や、CERECシステムによる修復治療の予後を18年間にわたって調査した結果などについて述べた。

 とくに後者の調査から導き出された傾向としては、「予後は補綴物のサイズ〔インレー・アンレー・クラウン〕には影響されない」「大臼歯よりも小臼歯のほうが予後がよい」「生活歯のほうが失活歯よりも予後がよい」「デンティンボンディングを行った症例のほうがそうでない症例よりも予後がよい」などが挙げられるとした。

 さらに午後には、山崎長郎氏(東京都開業)による「Clinical Guidelines for managing complex restorative patient」、Dr.Andreas Bindl(チューリッヒ大)による「CEREC in the Future」、そしてDr. Andreas Kurbad(ドイツ開業)による「Clinical aspects of CAD/CAM based all ceramic restorations」の3演題が披露された。これらのうち、山崎氏はさまざまな部位や目的に対してCERECシステムを応用した症例を多数供覧。これを通じ、支台歯形成の注意点やセラミックブロックの選択法、さらには接着に悪影響を及ぼすハンドピースからの油分に注意しなければならないことなどについて述べた。

 また、Dr. BindlはCERECシステムにおける最新の装置「CEREC AC」および「CEREC Software 3.6」の概要、そしてCTとCERECシステムを連携させたインプラント治療用のサージカルガイド製作などについて述べ、Dr. KurbadはCERECシステムの応用はもちろん「技術が進んでも変わらないものは何か?」を考えることが重要としたうえで、適切な治療計画の立案やう蝕のない(単に審美を目的とする)患者への対処法、そして精度の高い支台歯形成のテクニックなどを供覧した。