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2009年5月15日

第52回春季日本歯周病学会学術大会開催

多数の演題に約1,900名が参集

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 さる5月15日(金)、16日(土)の両日、岡山コンベンションセンター(岡山県)において第52回春季日本歯周病学会学術大会(高柴正悟大会長)が盛大に開催された。

 今大会では、特別講演「歯周病細菌Porphyromonas gingivalisのpathology」(中山浩次氏、長崎大教授)1題、Dr. Lawrence A Tabak(米国・NIHディレクター)と江藤一洋氏(日本歯科医学会会長)の2名を招聘した特別論考会「歯周病学の病院歯科と高齢者医療における役割」、シンポジウム2題「有病者・高齢者の口腔(歯周病)治療」、「健康国家への挑戦―歯の健康力―」のほか、市民公開講座、認定医・専門医教育講演、韓国歯周病学会会長講演、学会学術賞受賞講演、一般講演、ポスター発表、ランチョンセミナーなどが行われた。また歯科衛生士・コメディカルスタッフ部門も併催され、シンポジウムや症例発表など、多数の演題が披露された。

 シンポジウム2「健康国家への挑戦―歯の健康力―」(伊藤公一座長、日本歯周病学会理事長)では、シンポジストに職域代表である石井みどり氏(参議院議員)を迎え、国策に対して学会としてどのように提言していけばよいのかがディスカッションされた。石井氏の「学会として、国や厚労省等関係省庁に大いに働きかけることが重要」との発言が印象的であった。また、ランチョンセミナー1では「歯周治療で菌血症は生ずるか? その意味は? どうする?」と題して吉江弘正氏(新潟大教授)が登壇した。わが国の成人の約6割が罹患しているという「菌血症」について、歯周治療を行ううえで考慮すべき事項をふまえて一般臨床家向けに平易に解説した。

 大会テーマに「有病者・高齢者医療の中での歯周病治療の役割」を掲げ、とくに有病高齢者に対する歯周治療(ペリオドンタルメディシンも含む)や歯周病細菌に着目した演題などが多く披露された本大会は、参加者約1,900名を集め盛会となった。