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2009年5月17日

GC友の会学術講演会開催

約1,000名の参加者を集め、盛会となる

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 さる5月17日(日)、東京国際フォーラムにおいて、GC友の会学術講演会(株式会社ジーシー主催、中尾 眞代表取締役社長)が「補綴物を長期に維持するために:Part2咬合と力の問題をコントロールする」のテーマのもと、約1,000名が参加して開催された。
 
 本講演会は昨年10月に同じメインテーマのもと行われた「Part1医院の総合力を高めよう」と同様に千葉英史氏(千葉県開業)がコーディネーターを務めた。「咬合の長期安定のために」と題するテーマで講演した永田省藏氏(熊本県開業)は、「オクルージョンは学術的なものだけではない。若い歯科医師の先生には、実際の臨床で生かしてほしい」と強調した。また「咬合破壊はくい止められるか」と題するテーマで講演した押見 一氏(東京都開業)は、力のコントロールにおける3つのセルフ(モチベーション、カウンセリング、暗示)を提示し、「ブラキシズムは(患者の)心にもかかわるたいへんなテーマ。心療歯科という領域にそろそろ入っていく準備をしなくてはいけないのではないか」と述べた。さらに、「咬合そして力-観察からの診断と処置方針-」と題するテーマで講演した鈴木 尚氏(東京都開業)は、「明確なリスクを位置づけるために現症観察による疾病傾向を把握しなければならない」としたうえで、その分類を「Caries Type(主な疾患がう蝕)、Perio Type(主な疾患が歯周病)だけではなく、Power Type(力が疾患を助長あるいは組織を破壊しているもの)も追加するべき」と述べた。
 
 その後のディスカッションでは、咬合採得は患者を寝かせて採るのか、起こして採るのかが議論になり、押見氏が「どちらがいいか、はっきりしたことは決められない。これが、咬合学がなかなか発展していかない理由ではないか。咬合学を学んで、症例に合わせるのが大事なこと」と述べるなど、各講師の奥の深い咬合学の話に、参加者たちは熱心に耳を傾けていた。