Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2009年6月11日

日本歯科保存学会 2009年度春季学術大会(第130回)開催

 さる6月11日(木)、12日(金)の両日、札幌コンベンションセンターSORA(北海道)において、第130回日本歯科保存学会2009年度春季学術大会(斎藤隆史大会長)が盛大に開催され、エンド、ペリオ、修復の保存分野の研究者が一堂に会した。

 本大会では、特別講演「硬組織再生医療を目指して」(別所和久氏、京大教授)、「The Proteins and Genes behind Inherited Dentin and Enamel Diseases」(Yasuo Yamakoshiミシガン大准教授)2題、シンポジウム「今後の硬組織疾患治療のあり方を考える」(佐野英彦座長、北大教授)、「象牙質・歯髄複合体再生療法の現状と展望」(吉山昌宏座長、岡大教授)2題のほか、認定研修会、ランチョンセミナー2題、外国招聘者を囲むセミナー、研究発表、臨床セッション、ポスター発表などが数多く披露された。

 とくに、特別講演1では「硬組織再生医療を目指して」と題して別所氏が登壇し、硬組織の再生を顎骨、関節軟骨(関節円板)、歯の3つの部門に分け、それぞれBMPを用いた研究が進められている背景が解説された。BMPは欧米では商品化されているものの、ヒトでの有効濃度が高く、臨床において必要な量の組織を再生するには大量に使用しなければならないといった問題、またBMP自体の臨床応用を考えた場合、本邦では高額すぎる医療手段となるという問題があり、いまだ広く普及するには至っていないが、遺伝子導入法を応用し、必要とされる局所の自己細胞にBMPを産生させる手法を披露した。現在は高導入効率かつ低侵襲導入法を模索中とのことで、現時点での臨床応用に向けた展望が述べられた。

 特筆すべきは、エンド、ペリオ、修復の保存分野の研究者が一堂に会する学会であるために、扱う内容が多岐にわたったこと(ポスター発表160題強)、また、一般臨床家の参加を促すために、学会理事長の強い希望により、今回はじめて「臨床セッション」の場が設けられ(5題)、大学研究者中心の学会像を払拭していこうとする試みもみられたのが印象的な大会となった。