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2008年10月12日

第19回日本歯科審美学会総会・学術大会開催

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 さる10月12日(日)、13日(月)の2日間にわたり、日本歯科大学新潟生命歯学部において第19回日本歯科審美学会総会・学術大会(久光 久会長、加藤喜郎大会長)が開催された。第19回目を迎えた今回は、メインテーマを「包括的審美で微笑みを」とし、約400名の参加者を集める盛会となった。
 初日の会場ではまず、加藤大会長による挨拶が行われた後、久光会長が「新しい歯科審美の潮流」と題して登壇。この中で氏は、日本の歯科医療の現状と問題点について詳細に指摘したうえで、今後は(1)(許認可の問題から)器材・薬剤の面で後進国になる、(2)医療保険制度の崩壊、(3)(歯科に対する人気の凋落から)歯科医師の不足、の3点が生じるおそれがあると言及。そのうえで、氏自身は「リハビリテーションを中心とした審美修復に加え、生涯を通じた健康維持管理や保健指導に注力していきたい」と述べ、現在注目されているミニマルインターベンションやメタルフリー修復、そしてインプラント治療の症例を供覧しながらその重要性について解説した。
 この他、2日間にわたった本大会では、「変色歯の審美的改善、漂白・ベニア修復、予後と対応」(加藤氏)、「審美歯科もCureからCareへ」(田上順次氏、医歯大摂食機能保存学講座教授)、「美しい顔と咬合を作るには舌、口腔周囲筋、咀嚼筋および頸部筋活動の正常化と鼻呼吸の確立がKey Factors」(近藤悦子氏、東京都開業)、「Tooth Whitening in Esthetic Dentistry」(So-Ran Kwon氏、Korean Bleaching Society代表)、「複雑な補綴を成功に導く臨床的基準―Clinical Guidelines for Managing Complex Restorative Patient―」(山崎長郎氏、東京都開業)など、審美歯科にまつわるあらゆるテーマがとりあげられ、まさにメインテーマの「包括的審美」にふさわしい内容となっていた。
 また、歯科技工士セッション・歯科技工士セッションも行われ、高い審美性と機能を両立させるためには歯科医師のみならずコ・デンタルスタッフとの協働が必要となることを実感させる内容となっていた。