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2009年7月18日

大阪大学歯学部同窓会学術委員会主催 第397回臨床談話会『メンテ・ザ・ペリオ総集編―医院の「ペリオ」力と患者満足度UPを目指して―』開催

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 さる7月18日(土)、大阪大学吹田キャンパス歯学部記念会館(大阪府)において、阪大歯学部同窓会学術委員会(谷口 学委員長)主催による第397回臨床談話会が開催された。今回は講師に山本浩正氏(大阪府開業)を迎え、『メンテ・ザ・ペリオ総集編―医院の「ペリオ」力と患者満足度UPを目指して―』と題され催された同会には、歯科医師・歯科衛生士ら164名が参加した。

 母校での講義に感慨深げな山本氏からは、「動的治療で改善、メインテナンスで維持する」を歯周病治療の第一義としたうえで、院内メインテナンスシステムの再考や患者のモチベーションを上げる資料作りといったシステム面、検査の活かし方や歯肉の発赤と付着の喪失の関係やバイオフィルム破壊に有効なツール選びといった技術面、患者とのコミュニケーション時のことば選びや情報の共有・情動の共有などの接遇面といった、広範な歯周病治療の側面について講義された。

 とくに患者が納得感や満足感を持ちやすいポジティブなことば選びに関する留意点、一度病変を抱えた部位は改善した後も再び病変に転じやすいことに対する注意喚起などは、長くメインテナンスに通うことになる患者に対する細やかな心遣いが感じられる講義内容だった。また問診の話題では、酸蝕症について実例と私見を述べられるなど、問診時に遭遇する歯周病治療以外の口腔内疾患についても触れられた。

 講義は休憩を挟みながらも3時間半にわたる長丁場であった。しかしその時間を感じさせない、テンポがよく笑いが絶えないという山本氏らしい談話会となった。