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2009年7月25日

山本 眞氏還暦記念講演会および祝賀会が開催される

全国各地から多数の関係者が集い、山本氏の還暦を祝す

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 さる7月25日(土)、スイスホテル南海大阪(大阪府)において、「山本 眞氏還暦記念講演会および祝賀会」が開催された。山本 眞氏(大阪府歯科技工所開業)は『ザ・メタルセラミックス』(小社刊、日本語版は絶版)の著者として、またオパール・ポーセレンの開発者として世界的に著明な歯科技工士であり、本会は氏の世界の歯科技工士界への功績を還暦のお祝いを兼ねて称えるもの。師弟関係にある片岡繁夫氏(大阪セラミックトレーニングセンター所長)、さらに西村好美氏、河田登美男氏(ともに大阪府歯科技工所開業)を加えた3人が発起人となり、歯科技工士を中心とした約300名の歯科関係者を集め開催された。

 会は、片岡氏の開会の辞、山本氏の友人である青嶋 仁氏(東京都歯科技工所開業)のお祝いの言葉(欠席につき片岡氏が代読)により幕を開け、午前の部は西村氏、山本氏による講演の2本立て。まず西村氏が「ザ・メタルセラミックスと私」と題するテーマで登壇。まず、読み込まれてボロボロになった氏所有の『ザ・メタルセラミックス』を紹介し、「自分のセラミックワークの原点はすべて本書にあり、未だに自分のバイブル。山本氏、片岡氏と知り合うきっかけも作ってくれた本」と述べた。その後、ポーセレンワークにおける表面性状の付与法、フレームワークの設計法などを解説したが、講演中も幾度となく「基本の大切さとヒューマンエラーの軽減」を訴え、その根底はすべて山本氏の著作および発想が基にあるとした。

 つぎに、山本氏による「シェードマッチングの盲点」が行われた。氏はみずからの理念である「患者が満足する補綴物を歯科技工士がチェアサイドに行くことなくできるだけ一度で製作する」を実現するために、松風社とともに生み出した「シェードアイ」、「ガミーシェード」などの開発の経緯を解説。その後、参加者にもわかりやすいようにパソコンを用いて「色対比効果」のデモンストレーションを行い、シェードマッチングの落とし穴を解説。また、論文発表から約25年の月日を経ていよいよ販売間近といわれる「山本リキッド」(陶材と同じ屈折率をもち、コーピング試適時に支台歯本来の色調が確認できる液体)についても、その全容を光の反射と屈折の法則などの理論とともに解説した。

 午後の部は、別室で祝賀会が催され、会場には、山本氏の60年の歩みを記した年表や『ザ・メタルセラミックス』執筆当時の生原稿、開発に携わった製品などが展示されると同時に、山本氏本人によって年表に従った「歯科技工士としてのあゆみ」がプレゼンテーションされた。また、根来紀行氏(株式会社松風取締役社長)、佐々木一高氏(小社代表取締役)、坂 清子氏(株式会社ノリタケデンタルサプライ顧問)、嶋田 敦氏(ノーベルバイオケアジャパン株式会社代表取締役社長)、本多正明氏(大阪府開業)、高橋英登氏(東京都開業)らの祝辞のほか、Willi Geller氏(歯科技工士、スイス・チューリッヒ開業)をはじめとする海外からのビデオメッセージも披露され、国内外から山本氏への賛辞が贈られた。