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2009年12月5日

Dentistry,Quo Vadis?開催

大学人と臨床家が連携

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 さる12月5日(土)、6日(日)の両日、野口英世記念会館(東京都)において、Dentistry,Quo Vadis?―フロネシスに基づいて―(Dentistry,Quo Vadis?実行委員会主催)が、「"信頼される歯科医療とは"―安心できるインプラント治療を目指して―」をテーマに約50名が参加して開催された。今回で10回目となる本会は、大学人と臨床家の連携を目的とするもの。今回はとくに臨床家の主催のもと、最先端の基礎研究を行う大学人が講演を行った。

 初日は、松下健二氏(国立長寿医療センター研究所部長)が「高齢化社会における歯学の使命と課題―老年期、衰退期を想定した歯科医療・医学とQOL―」、高橋信博氏(東北大教授)が「インターフェイス口腔健康科学の概念と口腔バイオフィルム細菌叢生態系―天然歯とインプラントの共存―」、山田好秋氏(新潟大教授・副学長)が「"口腔機能の維持と回復に向けた幅広い問題に関心を持つ"―インプラントへの期待と不安―」の講演を行った。

 2日目は、吉成正雄氏(東歯大教授)が「"口腔インプラント材料を科学する"」、安彦善裕氏(北海道医療大個体差医療科学センター教授)が「インプラント周囲粘膜での防御機構を考える」、春日井昇平氏(医歯大教授)が「"インプラント治療は両刃の剣"―問題症例からの考察―」の講演を行った。また、両日ともに座長は、高添一郎氏(東歯大名誉教授)、須田立雄氏(埼玉医科大客員教授)、山田 正氏(東北大名誉教授)が行った。

 本会では上記の講演のほか、初日の講演のまとめ、2日目の講演のまとめ、そして最後に2日間のまとめという形で討論会が行われた。この討論会では、会場の歯科医師や歯科衛生士から多くの質問が大学人に投げかけられており、高添氏も総評で「今回の企画はすべて臨床家によって練られたものであるから、議論も非常に活発だった。今後ともこのような会を続けていきたい」と述べた。普段はなかなか意見交換をする機会が少ない臨床家と基礎研究の大学人であるが、この2日間はお互いにとって非常に刺激的で有意義のある会になったのではないだろうか。