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2009年12月13日

スタディーグループ赤坂会特別講演会「peri-implantitisを再考する」開催

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 さる12月13日(日)、東京国際フォーラムにおいて、2009年度スタディーグループ赤坂会(吉田拓志会長)の特別講演会が、「peri-implantitisを再考する」をテーマに盛大に開催され、約100名が参集した。本会では、同グループの今年一年の締めくくりとして例年開催されており、顧問を務める寺西邦彦氏(東京都開業)の他、メインスピーカーにスウェーデンの歯科界に精通する竹内泰子氏(東京都開業)を迎えて行われた。

 最初に登壇した寺西氏よる講演「peri-implantitisを再考する」では、インプラント治療後に起こる問題として力のコントロールもさることながら、感染、すなわちインプラント周囲炎およびインプラント周囲粘膜炎に対しても積極的に対応すべきであるとして、インプラント治療後のサポーティブセラピーにおけるポイントなどが解説された。

 続く竹内氏の講演では、「歯周治療、インプラント治療のメインテナンスにおけるエアフローの有用性~インスツルメンテーション再考~」と題して行われた。歯周病やインプラント周囲炎の原因は細菌であり、従来より歯石除去を目的としたスケーリング・ルートプレーニングが行われている。しかし竹内氏は、細菌は生体にあって当たり前のものととらえ、細菌の増殖を放置しないことを目的としたバイオフィルムマネジメントがなされるべきであるとし、ルートプレーニングの為害性をさまざまな研究から紹介した。またバイオフィルムマネジメントには、診査診断が重要であり、そのうえでの適切なインスツルメントの選択、介入方法、介入頻度などの治療計画を立てるべきであるとした。インスツルメントの選択には、昨今改良がすすんだ吹きつけによる歯面清掃器(EMS社のエアフロー)を提案し、その有用性や安全性などを、文献や臨床ケースをもとに解説した。