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2010年6月4日

日本歯科保存学会2010年度春季学術大会開催

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 さる6月4日(金)、5日(土)の両日、崇城大学市民ホール(熊本県)において、日本歯科保存学会2010年度春季学術大会(田上順次大会長、寺下正道理事長)が開催された。

 4日(金)の特別講演「修復物の臨床評価におけるジレンマと挑戦」(Nairn H.F. Wilson氏、King's college London Dental Institute)では、修復物の欠損の形やサイズ、着色、修復物界面の範囲はさまざまで、その修復物の臨床評価を一様に行うことができないジレンマを抱えているが、この問題を克服するためには、修復物の劣化と脱落に関するリスク評価を行うためのデータ収集が必要と提言がなされた。

 5日(土)の臨床科の疑問に答えるセミナー「機能水を活用した保存治療の新展開」では、小澤寿子氏(鶴見大歯学部第二歯科保存学講座講師)、竹内康雄氏(医歯大大学院歯周病学分野助教)、仲村裕子氏(明海大歯学部歯内療法学分野講師)が登壇した。注目を集めている電解機能水は、食塩水や水道水を電解してできる水で、電解機能水のpHにより殺菌能をもつ塩素の含有量が異なる。電解機能水のなかでも電解次亜塩素酸水は、根管治療や歯周治療にこの殺菌能を利用することが期待されており、in vitroでは良好な成績がでているという。この電解次亜塩素酸水は、安全に使用するためには生体に為害性のない塩素濃度で使用することが望まれており、臨床応用にあたっては基礎・臨床でのさらなるエビデンスの確立が望まれる。