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2010年6月20日

第11回九州臨床再生歯科研究会講演会開催

辻、園山、下地3氏を招聘して基礎-臨床の接点探る

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 さる6月20日(日)、福岡県歯科医師会館において、第11回九州臨床再生歯科研究会講演会(水上哲也会長)が、「『歯の再生』『歯牙移植』―それぞれの到達点と展開」をテーマに開催された。当日は、現在、歯の再生の研究はどこまで進んでいるのか、また歯牙移植はどのように進化し、その長期予後はどうなのかを探るべく、午前は『歯の再生』、午後は『歯牙移植』の講演が行われた。

 まず、『歯科再生治療の実現に向けた研究戦略と展開』と題して辻 孝氏(東京理科大教授)が登壇。一般誌にも積極的に登場して精力的に研究・発表を行う氏が、『歯の再生』研究の現状と今後の課題を報告。『組織再生による口腔機能の再生に向けて』と題して登壇した園山 亘氏(岡山大)は、歯由来の組織幹細胞と組織工学的手法により"人工歯根"を再生させ、ミニブタで機能回復を試みた研究結果を報告。午後は下地 勲氏(東京都開業)の独壇場で、『歯根膜の機能と自家歯牙移植』と題して2部に分けて講演。歯の保存の重要性を歯根膜機能と自家歯牙移植の15年以上の長期経過症例をもとに解説した。

 日本歯科再生医学会の分科会として地道に活動してきた同会らしく、強い結束力を感じさせる講演会であった。なお、本会は通常の例会も基礎と臨床を組み合わせた発表会・研鑽を行っている模様で、本講演会も同様の形式で行われた。その甲斐あって、演者3名が登壇しての質疑応答も多くの質問が会場からあがり、盛況であった。