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2010年7月4日

歯科学研究所インプラント部会 第5回学術集会

Dr. Karl-Erick Kahnbergらを招聘し、盛大に開催

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 さる7月4日(日)、東京ステーションコンファレンス(東京都)において、歯科学研究所インプラント部会・第5回学術集会(伊藤正夫理事長)が、参加者約150名を集め開催された。本会は、わが国における安全なインプラント治療の普及を目的に設立され、年1回の学術集会、雑誌の刊行、認定医の認証、市民公開講座などの活動を行っている。

 午前の教育講演では、田中譲治氏(千葉県開業)が、磁性アタッチメントを用いたインプラント支台オーバーデンチャーの優位性とその応用法について解説。上顎・下顎、顎堤の吸収度合い、残存歯の状況などを加味したインプラントの埋入位置や、補綴設計における機能性の回復とデンチャー維持の両立などに言及した。

 つぎに、鈴木光雄氏(東京都開業)が、咬合を考慮したインプラント治療をテーマに講演を展開。セファロ診断やSlavicekの分析に基づいた診査・診断の有用性、矯正治療を併用したインプラント症例などについて解説した。

 続く会員講演では、筒井啓介氏(愛知県開業)が高度に顎堤吸収した上顎に対して骨造成を行った症例、守屋啓吾氏(岡山県開業)がインプラント治療を経営にいかに取り入れていくか、守口 和氏(岩手県開業)がNobelGuide(TM)を応用した抜歯後即時インプラント埋入・即時荷重症例について、それぞれ講演を行った。

 午後の特別講演では、Dr. Karl-Erik Kahnberg(イエテボリ大学教授)が、上顎臼歯部において大規模な骨造成手術を行わないインプラント治療について解説。傾斜埋入インプラント、オステオトームテクニック、局所的な部位への小規模なラテラルウィンドウアプローチを行った症例を供覧し、それぞれの術式のポイントを語った。

 なお、本会ではコメディカルセッションも併催され、山口千緒里氏(歯科衛生士・東京都勤務)がインプラント治療における歯科衛生士の役割について講演するなど、テーマの幅広さに富んだ学術集会となった。