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2010年7月24日

第31回日本歯内療法学会学術大会開催

約650名の参加者のもと、歯科治療の根幹Endoが熱く語られる

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 さる7月24日(土)、25日(日)の両日、東商ホール(東京都)において、第31回日本歯内療法学会学術大会(中久木一乘大会長、田口正博会長)が、大会テーマに「歯科治療の根幹Endoを熱く語る―Endoで大きく変えよう!―」を掲げて、盛大に開催された。

 本学術大会では、海外演者3名を招聘しての特別講演「なぜレジン系シーラーか」(Dr. Renato de Toledo Leonardo:ブラジル/Dr. Thomas Schwarze:ドイツ/Dr. Martin Trope:米)、特別企画「若い先生方へ 診断を中心に」(宮新美智世氏、林 正規氏)、「より安全な歯内療法のために」(田口正博氏、栗原英見氏、下川公一氏)の2題、ランチョンセミナー「破折歯の保存と予防」(眞坂信夫氏)、「破折歯の保存と予防-ファイバーポスト」(真鍋 顕氏)の2題、シンポジウム「健康、機能を回復する歯内療法」(押村 進氏、佐藤貴浩氏、堀田 修氏、野杁由一郎氏)、企業協賛企画「こんな理由でこのNi-Tiファイルを選んだ」5題、テーブルクリニック18題、一般口演10題、ポスター発表、共催の関東甲信越静支部会企画デモンストレーションレクチャー2題、同臨床口頭発表10題、デンツプライ賞受賞者講演など、数多くの催しが行われた。

 特別講演「なぜレジン系シーラーか」では、Dr. Tropeをはじめ、海外のエンド領域の重鎮を招聘。レジロンをはじめとする国内では未認可のものも紹介されたが、MTAなどについても解説がなされた。質疑応答では国内の使用での間違った認識が吐露されるなど(とくに操作性や除去に関して)、まだまだ新しい材料については情報の整理が必要であることもうかがえる催しとなった。

 また、企業協賛企画「こんな理由でこのNi-Tiファイルを選んだ」では、デンツプライ三金、モリタ、ヨシダ、白水貿易、茂久田商会の5社が演者を選定し、自社のNi-Tiファイルの解説が行われた。歯内療法の三種の神器の1つといわれているNi-Tiファイルは切削効率という面では従来のステンレスファイルを凌駕することで知られている。若手臨床家はまずステンレスファイルを確実にマスターしてから使用すべきものであるが、やはり一番の盛り上がりをみせていた。突然破折するという欠点があるものの、使用方法を忠実に守るのであれば、すでに歯内療法では欠かせないアイテムとなっている。