Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2010年9月5日

第10回日本歯科用レーザー学会総会・学術大会開催

PDT(photodynamic therapy:光線力学療法)に参加者興味津々

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる9月4日(土)、5日(日)の両日、日本歯科大学生命歯学部富士見ホール(東京都)において、第10回日本歯科用レーザー学会総会・学術大会(新谷明喜大会長、加藤喜郎会長)がメインテーマに「レーザー治療のイノベーション」を掲げて盛大に開催された。

 今大会では、メインテーマにもあるイノベーション(技術改革)を根底に、5日に行われた海外演者Dr. Veronique Benhamou(カナダ・McGill大)を招聘しての特別講演/認定医講習会(海外招待講演)「新しい歯周治療の潮流―光による無痛歯周治療―」が注目を集めた。ここで紹介されたPDT(photodynamic therapy:光線力学療法)とは、非熱光を使って特定の光活性剤を活性化させて、周囲の宿主組織に対して、事前に決められた光化学変化を起こさせる治療法。スケーリング・ルートプレーニングと併用することで、補助的な創面清掃法として歯周病やインプラント周囲炎などに応用するというもの。講演後は販売ブースに人だかりができていた光景が印象的であった(the Quintessence別冊「そこが知りたい!! 歯科用レーザー&ピエゾ」でいち早く紹介)。

 そのほか「レーザーによる診査・診断、計測」および「レーザー治療による審美修復」の2題のシンポジウム、会長講演/認定医講習会「海外におけるレーザー歯科治療」(加藤喜郎氏、日歯大新潟教授)、トピックス「レーザー治療による歯周および歯石の管理」(渡辺 久氏、医歯大准教授)、市民フォーラム「レーザーはどんな治療、何ができるの?」、臨床講演7題、一般講演14題、ポスター発表9題などが催された。

 今回、初めて講演がなされたPDTおよび演題でも多くの発表があり、まだ認可は受けていないものの臨床応用が進むEr;Cr:YSGGレーザーの動向もあり、今後の学会としての適正な普及・啓蒙活動が期待される。