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2010年9月20日

臨床ゲノム医療研究会、第2回「ゲノム ドクター&キャスター」セミナーを開催

医療・歯科医療界に遺伝子診断の新たな潮流

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 さる9月20日(月)、昭和大学歯科病院(東京都)において、臨床ゲノム医療研究会(渥美和彦理事長)による第2回「ゲノム ドクター&キャスター」セミナーが、ドクター(歯科医師39名、医師6名)、キャスター(歯科衛生士・看護師、計5名)、弁護士3名ほか、約60名の参加者を集めて開催された。

 ゲノムドクターとは、「唾液や頬粘膜で体質を判断し、病気に対する啓発を行うとともに、画像診断では発見されない微細な疾患・がん等の細胞を遺伝子解析で発現を確認し、キャスターとともに超早期診断でがん等の予防医療をサポートする専門家」を指す。歯科界からは同会理事および倫理委員会委員長として、新谷 悟氏(昭和大歯学部教授)らが参画している。

 当日は渥美理事長の開催の挨拶および講演の後、新谷氏による「遺伝子診断の基本と実践」、武井佳子氏(医師、クリニックMIRAI院長)による「ゲノム検診(SNP&血中解析の相違)と遺伝子診断の倫理観」の講演、そして「ゲノム ドクター&キャスター」試験(筆記および小論文)が行われた。また、午後には、伊藤秀寿氏(宮城県開業)より、ゲノム検診の成功へのトライアル事例が紹介されたほか、各種案内・質疑応答などが行われた。

 とくに新谷氏の講演では、遺伝子異常の検出による疾病予防の時代が到来したとし、病気は遺伝要因と環境要因のバランスで発生する点など、メカニズムを解説。そして、医師・歯科医師が協力して国民を病気にしない予防医療を確立することが重要とし、遺伝子診断の重要性を訴えた。今後の遺伝子診断をめぐる動向については、ザ・クインテッセンス誌で随時掲載していく予定である。