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2008年8月23日

第1回日本口腔検査学会総会・学術大会 

終日盛況のもと、歯科における検査の重要性が再確認される

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 さる8月23日(土)、東歯大水道橋校舎血脇記念ホール(東京都)にて、第1回日本口腔検査学会総会・学術大会(井上 孝学会長)が、参加者約200名を集め盛大に開催された。本会は、国民の健康の維持・増進のため、歯科医療・口腔疾患にかかわる検査の開発および臨床現場への普及、検査値の標準化・標準値管理、検査・診断機器の開発、臨床検査会社との連携などを推進することを目標に2007年11月に発足。今回が第1回目の総会・学術大会となる。
 午前中は唾液検査に関するシンポジウムが行われ、佐々木脩浩氏(千葉県開業)が「う蝕予防、歯周治療およびインプラント治療へのアプローチ」、柳沢英二氏(ミクロデンタルラボラトリー所長)が「唾液と歯周病検査」、石原容子氏((株)ジーシー研究所主任研究員)が「歯科医院で利用可能な唾液検査とその将来」、武内博朗氏(神奈川県開業)が「歯科細菌検査を応用したう蝕・歯周病のリスク制御」と題し、それぞれ講演を行った。
 午後は特別講演が行われ、石井みどり氏(参議院議員)が「歯科医療における検査の展望」と題した講演を展開。口腔検査の現状と問題点を指摘するとともに、より有用な口腔検査の確立・普及の必要性を強調した。続いては、齋藤一郎氏(鶴見大教授)が「新たな歯科医療の可能性と限界―ドライマウスとアンチエイジング医学を中心に―」をテーマに講演。ドライマウス患者の現状、さらには歯科におけるアンチエイジング医学の位置づけ、口腔検査とのかかわりなどについて解説した。また、矢島安朝氏(東歯大教授)が「Yes We Can―インプラント治療に臨床検査は必須である―」と題した講演を展開。自身が現在インプラント治療に応用している検査の概要と、その有意性について詳説した。
 本会の最後には、井上学会長が「各大学や医療機関が個別に独自の検査を行うだけでなく、皆で協力して検査結果と数値を持ち寄り、情報の共有を図っていきたい」と述べ、本会の今後の方向性を示した。
 なお、本会では講演・シンポジウムに加え、ランチョンセミナーにおいて各企業から最新の検査機器に関する解説がなされたほか、52演題のポスター発表が行われるなど、終日盛況を博した。