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2010年12月19日

口腔感染症フォーラム2010開催

「口腔感染症を通じて見えてくる新たな世界」をメインテーマに

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 さる12月19日(日)、鶴見大学会館(神奈川県)において、口腔感染症フォーラム2010(口腔感染症フォーラム2010主催、坂本春生代表)が「口腔感染症を通じて見えてくる新たな世界」をメインテーマに開催された。本会は、"わからないことを、わからないままにしない"という趣旨のもと、口腔感染症に関連したトピックで講師を招聘し毎年開催。4回目となる今回は、4名の演者を迎えて行われた。

 まず、高橋信博氏(東北大大学院歯学研究科口腔生物学講座口腔生化学分野)による「超個体としてのプラーク細菌叢とその機能異常としてのう蝕と歯周炎」では、歯肉縁上、歯肉縁下に生息する微生物の機能特性を解説したうえで、たとえば歯肉縁下は歯周炎関連菌が生息する場に適した環境であるなどとし、人間は微生物とヒトの細胞の複合体であることを示した。また、う蝕や歯周炎などの発症においては、微生物が生息する環境の変化によるものなどとした。

 その他の講演では、仲野和彦氏(阪大歯学部附属病院小児歯科講師)による「歯科治療と感染性心内膜炎」、坂本春生氏(東海大医学部付属八王子病院口腔外科教授)による「抗菌薬を予防的に投与することの理論的背景と実際:to do or not to do?」、またヤンセンファーマ(株)共催によるランチョンセミナー「口腔真菌症と起因菌:原因か?結果か?」(槇村浩一氏、帝京大医真菌研究センター)が行われた。いずれの講演においても会場内から活発な質問が飛び交い、口腔感染症をより深める1日となった。