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2011年2月26日

佐藤幸司氏、片岡繁夫氏還暦記念講演会

BIG4 Denture & All Ceramics開催

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 さる2月26日(土)、ベルサール飯田橋ファースト(東京都)において、「BIG4 Denture & All Ceramics」と冠された佐藤幸司氏(佐藤補綴研究室〔オッセオインプラントラボセンター〕)および片岡繁夫氏(大阪セラミックトレーニングセンター)の還暦記念講演会が行われた(Ivoclar Vivadent主催、熊澤英明代表取締役社長)。本講演会では、佐藤氏・片岡氏の他に、ゲストスピーカーとして川島 哲氏(ユニデント)、山本 眞氏(M. YAMAMOTO CERAMIST'S Inc.)が登壇し、歯科技工士を中心に約140名が参集した。

 初めに登壇した佐藤氏は「総義歯製作のガイドラインからセンサーリセプターを考える(BPS)」という演題で講演を行った。氏は、無歯顎になると口腔内の感覚受容器がなくなってしまうので、感覚受容器を捉えられるような総義歯を製作しなければならず、そのためには、よい個人トレーを製作することがたいせつであるとした。

 川島氏は「キャストパーシャルの実力」という演題で講演を行った。氏はデンチャーには「身体の適合」、「脳の適合」、「心の適合」が必要であると述べ、それぞれ身体は欠損補綴として静的・動的な適合、脳は感覚受容器への適合、心はデザインを含めた総合得点であるとした。また、さまざまなキャストパーシャルデンチャーの症例を豊富な写真を用いて紹介した。

 山本氏は「オールセラミックフレーム材の再考およびジルコニアセラミックスの徐冷操作とその効果」という演題で講演を行った。氏は豊富な実験の結果から、ジルコニアセラミックスのチッピングの原因が、ジルコニアの剛性にあると考え、ジルコニアを臨床で使用する場合、その高い強度を過信せず、厚みに留意すべきとした(本講演の内容はQDT Art & Practice 2011年1月号に掲載)。

 最後に登壇した片岡氏は「Harmony オールセラミックレストレーションにおける天然歯形態と色調再現」という演題で講演を行った。氏は審美修復を成功に導くためには診断用資料を基にしたプロビジョナルレストレーションまでが勝負であると述べた。また、「歯をつくるのはモルフォロジーとカラーをつくること」であるとし、セラミックワークの形態と色について詳説した。

 また、講演会終了後には還暦記念パーティーが行われ、佐藤氏・片岡氏の還暦が祝われた。