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2011年3月26日

口腔衛生関東地方研究会、平成22年度地方会を開催

「地域における医科と歯科の連携推進」をテーマに

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 さる3月26日(土)、日本大学歯学部大講堂(東京都)において、平成22年度口腔衛生関東地方研究会(五十里一秋大会長、安井利一幹事長)が「地域における医科と歯科の連携推進~糖尿病医療連携の事例を中心に~」をテーマに、60名以上の参加者を集めて開催された。

 当日ははじめに、三浦宏子氏(国立保健医療科学院口腔保健部長)による特別講演「地域での医療連携の推進」が行われた。氏は、(1)地域医療連携に関する制度の変遷(2)地域医療連携と保健所(3)地域医療連携における歯科の役割、について「4疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病)、5事業(救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療、小児医療)」をキーワードにわかりやすく解説した。そして、地域医療連携の推進は時代の流れから必然であるとし、地域の現状を理解したうえでの「顔が見える」連携や、推進するための人材育成が不可欠とまとめ、聴衆からは歯科の方向性が明確に示され大変勉強になったとの声が聞かれた。

 つづいて、シンポジウム「東京都多摩地域における糖尿病医療連携」が座長の尾崎哲則氏(日大歯学部教授)・五十里一秋氏(東京都多摩小平保健所)のもと行われた。五十里氏の基調講演後、医師・歯科医師・管理栄養士のそれぞれの立場から、糖尿病医療連携の現状と今度の展望・課題について講演がなされた。このなかで歯科の立場から講演を行った小玉 剛氏(東京都東久留米市歯科医師会副会長)は、地域の診療所の歯科医師がその専門性を生かしながら、他職種と協働して糖尿病患者の疾病治療と管理への支援を行っていくことが重要とまとめた。

 また、最後には質疑応答が行われ、歯科と医科の知識の共有・連携が不可欠であり、いっそうの糖尿病医療連携の推進が重要との見解が示され、活発な意見交換がなされたシンポジウムは幕を閉じた。