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2011年4月10日

子どもの咬合を考える会「第15回特別講演会」開催

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 さる4月10日(日)、同志社大学寒梅館(京都府)において、子どもの咬合を考える会「第15回特別講演会」(中村睦子大会長、堀口靖史会長)が、400名を超える参加者を集め、盛大に開催された。本会は、子どもの咬合や歯列に異常をきたす原因を知り、できるだけ早期に最適な対応をして、健全な咬合育成を促すことを目的とし、これに関わる諸問題を学習する一般臨床歯科医を中心としたスタディグループである。今回は井上美津子氏(昭和大歯学部小児成育歯科学教室)と岡崎好秀氏(岡山大病院小児歯科)を演者に迎え、「不正咬合は予防できる~食育から考える子どもの健口未来~」をテーマに行われた。

 午前中はまず、基調講演として井上氏が「歯科から行う子どもの食育支援」と題して講演。まず、食育の概念や国および歯科界としての取り組みなどを詳説した。その後、乳幼児期、学童期、思春期に分け、それぞれのステージで抱える問題点や指導上でのポイントを解説した。

 午後には岡崎氏が「世界で一番聞きたい授業 おもしろ食育最前線」と題して登壇し、小児~思春期における食事と歯科医療の関わりを、家庭環境、学校教育、動物の捕食や口腔解剖、内科学など、さまざまな切り口からユーモラスに講演した。

 最後に、本会顧問である小佐々晴夫氏(京都府開業)を座長にシンポジウム「食育と歯並び」が行われ、小児歯科に関して一般臨床歯科医が抱える日常的な疑問に、井上、岡崎の両氏が答えた。

 このほか、昼食時には食育をテーマに、本会会員によるパネル発表4題も行われ、本会全体を通じて、食育がすでに歯科医療の大きなテーマになっていること、さらには歯や口の健康のみならず、子どものこころと身体の健全な成長に多大な影響を及ぼすものであることが示唆されていた。