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2011年5月14日

にいがた摂食・嚥下障害サポート研究会、講演会を開催

「地域における摂食・嚥下障害への取り組み」をテーマに

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 さる5月14日(土)、新潟大学歯学部講堂(新潟県)において、にいがた摂食・嚥下障害サポート研究会による講演会「地域における摂食・嚥下障害への取り組み」(新潟大学歯学部共催)が多数の参加者を集めて開催された。当日は、歯科医師をはじめ、医師、歯科衛生士、ケアマネジャー、言語聴覚士ら多くの関連職種が参加し、熱気を帯びた会となった。

 冒頭、井上 誠氏(新潟大大学院教授)より、「摂食・嚥下リハビリテーション(嚥下リハ)への関心が高まるなか、大学内だけでなく、地域、在宅、病病連携の問題など、今後の嚥下リハのあり方に関して幅広く考えていきたい」との講演会趣旨が説明された。

 つづいて、辻村恭憲氏(新潟大大学院助教)による「新潟大学医歯学総合病院における摂食・嚥下リハの取り組み」と題する講演が行われた。氏は、嚥下障害に対するアプローチ法について実例を示しながら解説するとともに、地域連携の実情と課題をあげ、患者・家族、医療関係者、地域スタッフの三者がタッグを組み、早期発見、早期診査、そして適切な対応を行うことが不可欠とした。

 また、道見 登氏(新潟医療センター歯科部長)が「地域病院歯科としての取り組みと課題」と題して登壇。嚥下リハ分野に意欲的に取り組む人たちの増加にともない、現在は「特別なリハビリ」ではないと感じるとしたうえで、地域のなかの病院歯科におけるオーラルサポートの実際などを解説した。

 その後、吉田英毅氏(医師、吉田病院理事長・院長)が「経管栄養開始後長期間経過した意識障害患者の摂食・嚥下リハビリテーション」と題し講演を行った。療養型病棟での取り組みを詳説するなか、嚥下リハにともなうリスクの軽減について、患者さんの家庭との関係の重要性を強調した。

 最後に井上座長のもとに行われたディスカッションでは、今後の嚥下リハの地域連携のあり方について、多くの職種間で議論が交わされた。