Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2011年6月16日

日本老年歯科医学会第22回学術大会開催

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる6月16日(木)、17日(金)の両日、京王プラザホテルおよびスペースセブン(東京都)において、日本老年歯科医学会第22回学術大会(下山和弘大会長、森戸光彦理事長)が「多職種協働で守る口腔の健康」をテーマに開催された。

 今回は第27回日本老年学会との併催の年であり、15日(水)に総会が行われた他、日本老年医学会、日本老年社会科学会、日本基礎老化学会、日本老年精神医学会、日本ケアマネジメント学会、今年より新たに加わった日本老年看護学会の7学会の大会が同時に開催され、盛会となった。

 初日のシンポジウム1では、「歯科訪問診療を考える―多職種協働への道しるべ―」をテーマに4名が登壇し講演が行われた。東京都と東京都歯科医師会、東京都医師会が連携して進める事業(矢澤正人氏・東京都福祉保健局多摩立川保健所)や、3つの都道府県歯科医師会の在宅歯科医療推進においての取り組みおよび多職種連携が報告された(今里憲弘氏・福岡県歯科医師会、吉川浩郎氏・島根県歯科医師会、細野 純氏・東京都歯科医師会)。歯科医師と医師が合同で受ける研修が徐々に進められてきている一方で、歯科訪問診療に取り組む歯科医師が依然として少ないことが、いずれの演者からも問題視された。

 シンポジウム2「協働―歯科衛生士の活躍の場―」では、立場の異なる歯科衛生士が登壇し、それぞれ講演を行った。馬場里奈氏(東京歯科大学市川総合病院歯科・口腔外科)が急性期病院、高橋恵美氏(社会福祉法人みどり共生会ケアセンター・メゾンヴェルト)と渡辺三恵子氏(世田谷区立特別養護老人ホーム芦花ホーム)は介護老人福祉施設、石黒幸枝氏(地域包括ケアセンターいぶき)は地方の介護老人保健施設等での役割や多職種連携の実際を紹介した。その中で石黒氏は今後の取り組みとして、(1)個人では各職場での関係作りに努めること、(2)地域単位でできる連携としてパスを活用していくこと、(3)人材を確保し育成していくために実践的な研修システムを構築することなどを挙げた。

 この他、特別講演1題、教育講演3題、学術委員会企画ミニシンポジウム1題、ランチョンセミナー4題、アフタヌーンセミナー1題の他、一般口演、ポスター展示が行われた。