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2011年7月17日

マスターセラミストスクール10周年記念学術講演会開催

著名歯科技工士の講演に約360名が参集

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 さる7月17日(日)、六本木ヒルズ森タワー(東京都)において、歯科技工士の卒後研修機関「マスターセラミストスクール」(三善由高所長)の10周年記念学術講演会「歯科技工は何処へ向かうのか―インプラント&審美―」が開催された。同スクールの所長である三善氏は、早稲田歯科技工トレーニングセンターの所長として19年、マスターセラミストスクールで10年と、約30年にわたって多くのセラミストを輩出しており、会場には同校の卒業生など約360名が参集した。

 まず登壇した谷崎択磨氏(ACL Hawaii.Inc)は「アメリカの歯科事情とCDT」として、米国の歯科技工士制度・歯科事情・歯科保険制度について解説し、米国でのCAD/CAMシステムや口腔内スキャナの現状についても紹介した。つぎに登壇した伊藤彰英氏(ていね社)は「CAD/CAMの進化から見る歯科技工士の未来像」として、加工機など現在のCAD/CAMシステムについて解説後、オープンシステムの台頭、加工機のサイズダウンなど、CAD/CAMシステムの今後の展望について語った。浅野正司氏(浅野デンタルアート)は「The future of the technician of ceramic.―臨床セラミストとして輝く未来の実現のために―」として、自身のこれまでの歩みを振り返り、どういった考えで色調や咬合について学んできたかを、臨床例を交えながら紹介した。special speakerとして登壇した山本 眞氏(M.YAMAMOTO CERAMIST'S INC.顧問)は「歯科用セラミックス―その歴史と問題点―」として、歯科用セラミックの歴史、山本氏が開発に携わったメタルセラミックス用陶材「ヴィンテージMP」(松風)の開発コンセプト、ジルコニアセラミックスの曲げ強度・破壊靭性の盲点と徐冷方法(QDT Art & Practice 2011年1月号掲載)、についての解説を行った。

 その後は演者全員が登壇し、「これからの歯科技工士はどうしていけばいいのか」をテーマにディスカッションが行われた。その中で山本氏は、「CAD/CAM・オールセラミックス・プレスセラミックスなど、これからの技工業界は"変わっていく時代"。大変かもしれないが、興味をもって前向きに新しいものを取り入れて欲しい」と会場に参集した歯科技工士へメッセージを送っていた。