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2011年7月30日

第32回日本歯内療法学会学術大会開催

韓国歯内療法学会とジョイント

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 さる7月30日(土)、31日(日)の2日間、長崎全日空ホテル・グラバーヒル(長崎県)において、第32回日本歯内療法学会学術大会が盛大に開催された(林 善彦大会長、田口正博会長)。大会テーマに「もう一度見直そう、エンドの重要性」を掲げ、韓国歯内療法学会とジョイント開催の形式がとられた。

 本大会では、招待講演「フィリピンにおける歯内療法:過去、現在、未来」(Dr. Viloria IL:フィリピン歯内療法協会会長、イースト大教授)、「海洋生物から生理活性物質の開発と応用」(Kim S-K氏:韓国・海洋生物処理研究センター長、釜慶国立大教授)、「根管修復材料における新しい流れ」(Dr. Kim M:韓国・ウルサン大准教授)の3題、特別講演「歯性病巣感染の現在」(花田信弘氏:鶴見大教授)1題、大会テーマ「もう一度見直そう、エンドの重要性」(シンポジスト/大久保厚司氏:長崎県開業、戸田一雄氏:長崎大教授、中島美砂子氏:国立長寿医療センター、辻本恭久氏:日大松戸診療教授)がそのままタイトルになったシンポジウム1題のほか、一般口演、ランチョンセミナー、ポスター発表、テーブルクリニック、デンツプライ賞受賞者講演などが行われた。

 講演内容は、歯内療法領域におけるCBCTの応用、Ni-Ti製切削器具、MTAなどの話題が多く、それらを総合して、いかに成功率を上げていくかという論調が多かった。また、テーブルクリニックも盛況で、人気演者のテーブルは人だかりができており、部屋に入りきれない参加者も多数みられた。さらに、招待講演3「根管修復材料における新しい流れ」では、MTAに関する興味深い講演がなされ、ポートランドセメントの由来やその成分分析、臨床例を網羅し、MTAの有用性を確認したうえで、操作性の悪さを指摘。MTAに代わる歯根修復材料を模索し、その1つとしてレジン系材料に着目して、生体親和性、根尖封鎖性のよさをよりどころにした、新たなレジン系試作歯根修復材料が提案された。