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2011年10月1日

第25回日本口腔リハビリテーション学会・学術大会開催

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 さる10月1日(土)、2日(日)の両日、神奈川県歯科医師会館において、第25回日本口腔リハビリテーション学会・学術大会(大野粛英大会長、覚道健治理事長)のもと開催された。本年5月に日本顎頭蓋機能学会から日本口腔リハビリテーション学会へと学会名が変更されてから、初めての学術大会開催となった。

 1日目は、音楽療法士でもある演者が口腔リハビリテーションを目的に行っている音楽療法を紹介する教育講演1「歌うことが口腔ケアになる」(甲谷 至氏、神奈川リハビリテーション病院)の他、教育講演2「新発想の歯周病治療"バイオパワースケーリング"の紹介」(星河晴美氏、日本生体咬合研究所)、14題の一般講演、認定医セミナー「わかりやすい"咬合が関連する頭痛の基礎と臨床"」(中村昭二氏、日本生体咬合研究所所長)が行われた。

 2日目には、特別講演1「顎関節症と咬合との関係」(矢谷博文氏、阪大教授)、特別講演2「高齢者における口腔機能リハビリテーションの実際」(菊谷 武氏、日歯大教授)が行われ、特別講演1では顎関節症と咬合の関係をエビデンスに基づいて解説し、顎関節症の治療においては不可逆的な咬合治療ではなく保存療法、可逆療法を第一選択とすべきと矢谷氏が自説を展開され、特別講演2では老人福祉施設および在宅で介護を受けている高齢者の口腔機能をいかに評価し、支えていくかが述べられた。

 その他にも、夢の新技術を紹介する「極薄アパタイトシート『歯のばんそうこう』で歯質の修復、審美、知覚過敏の治療」(吉川一志氏、大歯大准教授)、在宅歯科診療の最前線で活動する演者たちによるシンポジウム「在宅歯科診療―口腔ケア・口腔リハビリテーションの現状と問題点―」(藤田かおり氏、歯科衛生士/黒岩恭子氏、村田歯科医院院長/加藤武彦氏、神奈川県開業/石井拓男氏、東歯大教授)、5題の一般講演が行われた。

 お昼の休憩時間には会場の7階にある「歯の博物館」も公開され、来館者はお歯黒道具や木床義歯、明治・大正・昭和の診療ユニットなど貴重な展示品に興味深げに見入っていた。