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2011年10月8日

第60回日本口腔衛生学会・総会開催

「健康社会とフロリデーション」をテーマに

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 さる10月8日(土)から10日(月)の3日間、日本大学松戸歯学部(千葉県)において、第60回日本口腔衛生学会・総会(小林清吾学会長、神原正樹理事長)が「健康社会とフロリデーション」をテーマに開催され、2つの特別講演、2つのシンポジウム、8020推進財団共催シンポジウムの他、多くの口演発表やポスター発表に約800名が参集した。

 初日のシンポジウム「健康社会とフロリデーション実現への提言」では、荒川浩久氏(神歯大教授)を座長に迎え、眞木吉信氏(東歯大教授)、瀧口俊一氏(宮崎市健康管理部次長、宮崎市保健所長)、鶴本明久氏(鶴見大教授)、八木 稔氏(新潟大准教授)らシンポジストによる講演が行われた。水道水フロリデーションをはじめとするフッ化物の全身応用においては、世界標準と日本の現状とに格差があることから、「水道法省令改正や政策実現に向け、政治活動を協力に推進する」「健康社会の実現に向け、フロリデーションを唱導し続ける」「歯科保健専門家はオピニオンリーダーとしての役割を果たす」「科学的に正しい知識を提供する」などの提言がなされた。

 特別講演は、オーストラリアからMichael Foley氏(Director, Brisbane Dental Hospital)を、韓国からはDeok-Young Park氏(Professor of the Gangneung-Wonju National University)を招聘し、それぞれ行われた。両氏ともに自国での水道水フロリデーション実現に至るまでの取り組みや現状などを解説したが、政治家とのネットワークづくりやマスコミの上手な活用なども挙げ、さまざまな努力により実現に至ったことを話された。

 本総会は、本来は5月19日から21日に千葉市での開催を予定していたが、先の大震災の影響により10月開催の運びとなった。そのため、企画シンポジウムおよびポスター展示として「震災被災者への口腔保健支援活動」も組み込まれた。