さる10月15日（土）、日本プレスセンター（東京都）において、第2回　東日本大震災関連公開シンポジウム（日本医学ジャーナリスト協会主催、水巻中正会長）が「地域医療の復興―ジャーナリストと医療者の役割を考える―」をテーマに開催された。

　会場では、水巻会長の挨拶後、モデレーターを務めた中村雅美氏（江戸川大教授、元日本経済新聞編集委員）による進行のもと、小川　彰氏（岩手医科大学長）、今田隆一氏（財団法人宮城厚生協会坂総合病院院長）、大西正夫氏（埼玉医科大客員教授、元読売新聞記者）より、医療者ならびにジャーナリストそれぞれの立場から問題提起が行われた。医療者の立場から登壇した小川氏は岩手県の地域性を強調したうえで、いつでも高度医療が受けられる遠隔医療システムの必要性を説いた。また、今田氏は地域医療再生の1つとしてプライマリケア医の育成や、介護療養型医療施設の充実などを挙げた。

　後半のパネルディスカッションでは、震災発生後さらに懸念される被災地の医師不足問題をはじめ、地域医療におけるアクセス・クオリティ・コストの問題を中心に、会場からも積極的な意見が出されるなど議論が展開された。