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2012年1月7日

第28回「歯科医学を中心とした総合的な研究を推進する集い」開催

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 さる1月7日(土)、歯科医師会館において、第28回「歯科医学を中心とした総合的な研究を推進する集い」(日本歯科医学会主催、江藤一洋会長)が開催された。本集いは、臨・学・産協同含めた学際的交流を通じ、新しい研究分野の開拓と研究の活性化を図ることを目的として毎年開催されている。会場では11題の演題発表、ポスターディスカッションが行われた。以下に演題および演者を示す。

1.「肩こりに随伴する顎顔面痛の分子メカニズム」(篠田雅路氏、日大歯学部生理学教室)
2.「定量的感覚検査(QST)の口腔領域における活用について」(石垣尚一氏、阪大大学院歯学研究科歯科補綴学第一教室)
3.「バイオマーカーを用いた糖尿病関連歯周炎の診断研究」(木戸淳一氏、徳島大大学院ヘルスバイオサイエンス研究部歯周歯内治療学分野)
4.「歯肉上皮細胞の機能制御に着目した歯周病予防法の開発」(藤田 剛氏、広大大学院医歯薬学総合研究科歯周病態学分野)
5.「高純度間葉系細胞と遺伝子導入技術を用いた歯牙・歯周組織再生」(新部邦透氏、慶應大医学部歯科・口腔外科教室/生理学教室)
6.「喫煙がヒト歯周組織の線維化に及ぼす影響―オーラルヘルスプロモーションからヘルスプロモーションへ―」(五十嵐(武内)寛子氏、日歯大生命歯学部歯周病学講座、東京慈恵会医科大解剖学講座)
7.「口腔環境と産婦人科疾患との関連性に関する研究」(長谷川 梢氏、鹿児島大大学院医歯学総合研究科歯周病学分野)
8.「福島第一原子力発電所により放射された放射性核種(プルトニウム239、ストロンチウム90)の人歯牙(乳歯、永久歯)への蓄積量と周辺地域の放射能汚染度、健康状況に関する状況」(井上一彦氏、鶴見大歯学部探索歯学講座、元国立予防衛生研究所歯科衛生部)
9.「歯肉をiPS細胞源とする歯科医療技術の創成」(江草 宏氏、阪大大学院歯学研究科歯科補綴学第一教室)
10.「リン酸化プルラン含有骨補填材の骨置換能と歯周組織に及ぼす影響の検討」(伊東 孝氏、岡山大大学院医歯薬学総合研究科歯周病態学分野)
11.「新歯科医療機器・歯科医療技術産業ビジョンについて」(山中通三氏、一般社団法人日本歯科商工協会)

 今回の発表では、口腔と全身の健康に関する研究、最先端のTissue Engineeringの話題、歯周病予防や診断に関する研究、痛みの研究など、臨床応用が期待される研究が数多く見受けられた。また、今回は産業界より日本の歯科医療を取り巻く問題点や今後の課題も示された。会場からは研究発表者に対して、積極的な意見やアドバイスも出され、全演題の発表修了後に行われたポスターディスカッションでは、発表者と参加者との活発な意見交換が行われた。