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2015年2月18日

PDS研究会、2月定例会を開催

「義歯を見直そう!」を年間テーマに

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 さる2月18日(水)、東京医科歯科大学歯学部特別講堂(東京都)において、関東地方開業の11歯科医院からなるPDS(Para Dental Staff Society)研究会(渡部裕之会長)2月定例会が開催された。「義歯を見直そう!」を年間テーマに据え、会員の歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士・歯科助手ら約50名が参集し、発表症例を通じてディスカッションが行われた。

 PDSの定例会では、毎回2つの歯科医院が発表を担当するが、今回はサイトウ歯科(東京都)とわたなべ歯科医院(埼玉県)から、日ごろの臨床から得られた知識や経験を共有するべく、プレゼンテーションが行われた。

 まず、サイトウ歯科が「パーシャルデンチャーを経過から考える」をテーマに発表。高橋 巧氏(歯科技工士)による「パーシャルデンチャー入門」では、パーシャルデンチャーの特徴や構成要素、機能を果たすために必要な条件などが改めて整理された。続いて、同院の歯科衛生士2名が、長期にわたり経過が良好に推移した例と、そうでなかった例を提示し、比較検討を促した。

 次に、わたなべ歯科医院が「義歯装着者への対応」をテーマに発表。山本裕信氏(歯科医師)が、義歯のメリット、デメリットに加え、義歯を初めてつける患者にどんな説明をすべきか、装着後に起こった痛みや違和感にどう対処すべきかを述べた。そして最後に、同院の歯科衛生士が歯根破折を繰り返す患者の例を紹介。口腔への意識が高いにもかかわらず、悪化していく患者にどのように気持ちのケアをすべきかが投げかけられた。

 各医院の発表の後には、それぞれグループディスカッションの時間が設けられ、立場を問わず活発な意見が交換された。積極的に質問し、義歯に関する知識を深めようとする歯科衛生士や、それに快く答える歯科医師、歯科技工士の姿が見られた。直接、臨床に携わっているだけに、単に義歯の性質の研究にとどまらず、患者の気持ちにいかに寄り添うかにも重点が置かれていた。

 次回3月の定例会は、きたる4月8日(水)に東京体育館第一会議室にて開催予定。