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2015年4月26日

Osseo Skarp Institute(O.S.I.)Study Club第16回Conference in 東京開催

南カリフォルニア大学終身准教授のHomayoun Zadeh氏を特別講師として迎え、好評を博す

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 さる4月26日(日)、日本歯科大学(東京都)にてOsseo Skarp Institute(O.S.I.)Study Club第16回Conference in 東京が約50名を集め開催された。

 まず、会員発表として北海道支部の松本和久氏(北海道開業)が前歯部における多数歯欠損症例について、大阪支部の上野貴士氏(大阪府開業)が咬合再構成時のプロビジョナルレストレーションの活用についてそれぞれ講演した。O.S.I.のファウンダーである伊藤雄策氏(大阪府開業)や寺西邦彦氏(東京都開業)の寸評に加え、今回の特別講師であるHomayoun Zadeh氏(南カリフォルニア大)も「すばらしい仕事だ」とコメントし、両氏を称賛した。

 続いて、特別講演としてZadeh氏が登壇。「Risk Assessment for Implants in the Esthetic Zone」と題して審美領域におけるインプラント治療のリスク評価に関して、インプラント埋入ポジションや軟組織のバイオタイプ、唇側骨の厚みなどの項目を立てて詳説した。前歯部では唇側骨をいかに残すかが重要であると力説し、口蓋側へ埋入するのが鉄則だとした。また、乳頭の退縮を抑えられる外科術式として「VISTAテクニック」について動画を交えて紹介。Zadeh氏のご厚意により撮影は自由であったため会場の至る所でシャッター音が聞こえ、反響の大きさを感じさせた。

 後半は軟組織のマネージメントの話に移行し、角化組織の重要性や結合組織移植などの話題にも触れ、前歯部インプラント治療を縦横に語った。どの臨床判断を下す際にも必ずエビデンスレベルの高い文献を引用し、診査・診断の理由を明確にしながら講演を進めていくのが氏の特徴で、「テクニックはもちろん大切だが、もっとも重要なのは、どのようなエビデンスから診断し、治療を選択していくかである」と結び、喝采を浴びた。

 4時間にも及んだ講演後には質疑応答とディスカッションが行われた。止むことのない会場からの質問に当意即妙、そして明快に回答し続けるZadeh氏が印象的であった。