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2009年10月29日

日本歯科保存学会2009年度秋季学術大会開催

「う蝕治療ガイドライン」に注目集まる

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 さる10月29日(木)、30日(金)の両日、仙台国際センター(宮城県)において、日本歯科保存学会2009年度秋季学術大会(小松正志大会長、伊藤公一理事長)が多くの参加者を集めて開催された。

 2日間にわたり、特別講演2題、シンポジウム、認定研修会、一般発表68題、ポスター発表168題、ランチョンセミナー2題など、質も量も充実した発表が行われた。

 このなかで注目を集めたのは、大会2日目の午後にコーディネーター・島内英俊氏(東北大大学院歯学研究科教授)のもと行われたシンポジウム「ガイドラインに基づいた保存治療」。「MI(Minimal Intervention)を理念としたエビデンス(根拠)とコンセンサス(合意)に基づくう蝕治療ガイドライン」(桃井保子氏ほか、同学会う蝕治療ガイドライン作成委員会メンバー)、「基準指針に基づいた歯内療法」(庄司 茂氏、東北大大学院歯学研究科講師)、「歯周病患者に対するインプラント治療-歯周病学的見地に立ったインプラントの治療指針-」(申 基喆氏、明海大歯学部教授)の3講演が行われ、修復・保存・歯周の各々の立場からの明確な治療ガイドラインが示された。

 とくに日本歯科保存学会医療合理化委員会内に設置されたう蝕ガイドライン作成委員会が行ったリレー講演では、刊行されたばかりの『う蝕治療ガイドライン』(永末書店)をもとに、桃井氏がそのガイドラインの基本姿勢をまず示した。そして、その肝であるCQ(Clinical Question:臨床で直面する疑問)についての解説が行われた。CQには「コンポジットレジン修復に裏層は必要か」など、臨床に直結する事項が満載で、今後注目を集めるガイドラインとなるのではないかとの聴衆の声が聞かれた。なお、講演後は積極的な質疑応答が行われ、成功裏に幕を閉じた。