歯科衛生士 4月
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シーラント処置は、学童期児童の第一大臼歯の新たなう蝕の発生を66%抑制するUNDER20特集 右記グラフは、4~10歳の子どもの健全な幼若第一大臼歯咬合面(91人、261歯)に、グラスアイオノマーセメント系シーラントを簡易防湿で填塞して3年間の追跡調査を行い、う蝕発生率を示したものです(札幌市にて、1985~1990年)1)。3年間継続観察できたのは32名で上顎臼歯54歯、下顎臼歯62歯でした。対照群として同一年齢の子どもの未処置健全大臼歯(上顎臼歯171歯、下顎臼歯130歯)のう蝕罹患状況の診査を同一時期に行い、う蝕の発生状況と比較しています。 シーラント処置を行わない場合(対照群)は、上顎・下顎の平均で1年後25.7%、2年後に40.6%、3年後に46.55%にまでう蝕が増加しています。しかし、シーラ加我正行Masayuki Kaga北海道大学病院歯科診療センターう蝕予防効果が期待できるフィッシャーシーラント。昨今の製品にはさまざまな機能が付加され、さらには、簡便なものへと進化してきています。本特集では、注目したい機能や効果的な処置の手順をご紹介します。進化したフィッシャーシー 効果的に 効果的にう蝕う蝕 11フィッシャーシーラントのう蝕予防効果はどれぐらい?フィッシャーシーラント(以下、シーラント)は、適応症に対して環境条件が整えば良いう蝕予防方法です。シーラントが、小窩裂溝う蝕の予防ならびにう蝕進行抑制手段として不可欠な材料であることを、Komatsuらの研究結果からみていきましょう。効果も手間もぜんぜん違う!62歯科衛生士 Vol.38 April 2014

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