歯科衛生士 11月
7/8

11データでみる 小学生の肥満の実態データでみる 小学生の肥満の実態 図1は、1975年から2000年生まれの子どもたちにおける肥満傾向児の割合を示したグラフです。男女問わず、どの年に生まれた子どもたちも、小学生時代にほぼ直線的に肥満傾向児が増えていることが一目瞭然かと思います。しかも、1990年のバブル期に生まれた子どもたちにおいてもっとも肥満傾向児の割合が大きく、社会・経済的環境も子どもの肥満の増加に関係していることがわかります。 わが国の肥満傾向児は1970年から2000年の30年間は2~3倍に増加してきたものの、2000年から2010年の10年間では14歳の男女以外は若干の低下傾向に転じています。2010年統計において、もっとも肥満傾向児の多い12歳では、男児の約11%、女児の約9%が肥満傾向児でした。図1 小学生時代に子どもの肥満が増加男児女児図2 肥満度の分類子どもの肥満は肥満度で判定するのが一般的 成人の肥満はボディマス指数(Body Mass Index、BMI)で判定しますが、子どもの肥満は肥満度で判定するのが一般的です。肥満度とは、現在の体重が性別・年齢別・身長別標準体重と比べて何%過剰か、あるいは過少かを示す指標です。小学生以上では、肥満度が+20%以上であれば「肥満傾向児」と判定されます(図2)。(参考文献1より引用)標準(平均)体重から何%過剰かによって、肥満の程度が異なる。中等度肥満高度肥満軽度肥満+30%以上、+50%未満+50%以上+20%以上、+30%未満まず、急増中の“子どもの肥満”の現状についてご紹介します。原 光彦 都立広尾病院小児科部長歯科疾患と同様、肥満にも生活習慣が大きく影響している肥満がみられる割合肥満がみられる割合(%)(%)1818161614141212101088664422005566778899101011年齢年齢111212131314141515161617(歳)(歳)176歳から12歳までの間で増加している!6歳から12歳までの間で増加している!67歯科衛生士 Vol.38 November 20141990年生まれ1995年生まれ2000年生まれ1985年生まれ1980年生まれ1975年生まれ

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です