歯科衛生士 2016年4月
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須貝昭弘 Akihiro Sugai須貝歯科医院 院長手塚愛美 Manami Tezuka中島悠子 Yuko Nakajima巻田 円 Madoka Makita須貝歯科医院 歯科衛生士Illustration:大橋明子シリーズ第1弾(本年1月号)では、「健全な口腔を守るために、患者さんができない部分は、管理を厳しくするのではなく歯科医院でカバーする」という須貝歯科医院のメインテナンス方針に、読者の共感が集まりました。シリーズ第2弾では、そのために独自のくふうを重ね、現在ではメインテナンス患者さんの12歳時DMFTがほぼ0に近いという同院のう蝕診断と予防の取り組みを、前後編で教えていただきます! (編集部)前 裂溝う蝕編たちを テクニックメインテナンスを請け負う覚悟がありますか? まず、メインテナンスに通う子どもたちは、むし歯かどうかの検査に来ているのではありません。メインテナンスに子どもたちを通わせている家庭には、「子どもにむし歯のないきれいな歯並びになってほしい」という希望が強くあり、口腔の健康を維持増進してほしいという願いのもとに通っていると考えておかなければいけません。その願いを叶えられるという自信があってこそ、歯科医療者は子どもたちにメインテナンスに通うことを勧められるのです。 メインテナンスに通いながら、ひどい歯列不正になったり、う歯が多くなったり、その翌日に歯が痛くなって抜髄になったり……などということが許されるでしょうか。メインテナンスを勧めるのであれば、歯科医院側にはそれ相応の責任があります。そして、その業務の中心的存在となる歯科衛生士には大きな期待がかけられているのです。例として不適切かもしれませんが、航空機事故が起こった際には必ず整備での異常の見逃しが疑われます。同じように、私たちにとっても異常の見逃しはあってはならないことなのです。19歯科衛生士 April 2016 vol.40

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