歯科衛生士 2016年6月
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話を聞いてもらえない指導を実行してくれないを解決!TBI年配の患者さんへのTBIがうまくいかないことの1つに「話を聞いてもらえない」ことが挙げられますが、毎回のようにそれが続くと、年配の患者さんに対して苦手意識を抱いてしまうこともあるかもしれません。でも、「なぜ話を聞いてくれないのか」という理由を理解すれば、解決の糸口が見えてくるはずです。ここでは、年配の患者さんが話を聞いてくれない理由を考えてみましょう。 大人に対して何かを指導したり教えたりするときには、子どもに対してとは違ったやり方をする必要があります。筆者の経験上、以下のことを頭に入れて指導すると、より効率よくスムーズに習得してもらうことができると言えます。へ!PART3大人の思考・行動特性を知っておこう!大人の思考の特徴と納得を得るためのポイント大人の行動の特徴と行動してもらうためのポイント自分に関係ないことは興味がない個人に関連があることに興味をもつPOINT習得する内容が、「どのように自分の生活に役立つか」など、自分との関連性が示されないと学習しようという気が起こらないため、その人に関連があることを示す。自ら進んで行動できる自律的POINT自ら行動を起こすまでは、押しつけたり強制したりしない。豊富な人生経験から学んだことを重視する今までの経験に頼るPOINTこれまでの人生の中でいろいろなことを学んできているので、きっかけさえあれば、その経験を活かしてスムーズに習得してくれる。豊富な人生経験を尊重することが大切。目的を達成しようという意識が高い目的志向性が高いPOINT具体的な目的が示されれば、自らそれを「解決しよう」「達成しよう」という思いをもつことができるため、目的をはっきりさせることが大切。自分にとって利益になることを選ぶ実利的POINT習得してほしいことが、その人にとって利益になることであるとはっきり示す。納得しないとモチベーションが上がらない動機が必要POINTなぜ習得してほしいことがその人にとって必要なのか、納得できる材料となる情報を提供する。39歯科衛生士 June 2016 vol.40

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