歯科衛生士 2016年6月
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地域全体で口腔管理を行うために、私たちに必要な考え方.................................................足立 融P.89 組むにIllustration:寺田久美「口腔ケア道場」の講師の1人として、他職種に口腔ケアについてお伝えしています。普段は地元の介護老人福祉施設で勤務しています。回復期病院のスタッフはもちろん、往診に来る歯科医師とも密に連携し、院内の口腔管理のボトムアップに取り組んでいます。足立先生のクリニックから出向する形で、以前から連携をとっていた錦海リハビリテーション病院にて常勤で勤務しています。足立 融Akira Adachiあい・あだちデンタルクリニック前ワイエイデンタルクリニック歯科医師岩田久義Hisayoshi Iwata錦海リハビリテーション病院言語聴覚士香川由美Yumi Kagawaさかい幸朋苑歯科衛生士野々村路子Michiko Nonomura錦海リハビリテーション病院歯科衛生士口腔管理の担い手は、地域で高齢者にかかわる全職種地域全体で口腔管理を担うことの大切さ、実際の取り組みについて、訪問診療20年の経験を経て行きついた持論もふまえてご紹介します。 こうした現状をふまえると、歯科医院に通えなくなったあとこそ、口腔管理が本当に必要なのだと考えます。となると、院内のメインテナンスだけでは不十分です。また、患者さんが入院、あるいは退院後施設・在宅で療養する場合、その生活の場においても口腔管理が行われることが理想ですが、そのすべてを歯科衛生士や歯科医師が行えるわけではありません。患者さんも、疾患の進行や機能の低下によって、自分で口腔管理を十分に行える状態ではなくなります。したがって、患者さんが切れ目なく口腔管理を受けるためには、歯科医療者に限らず、それぞれの現場にいるあらゆる職種に口腔管理も担ってもらう必要があり、そのためには地域での人材育成が不可欠です。 本特集では、こうした考えに基づき、地域全体の口腔管理のボトムアップに向けて、鳥取県西部地域で筆者らが実践している取り組みについてご紹介します。在宅施設病院歯科医院院内のメインテナンスだけでなくかかりつけ医として訪問診療!療養中の方の口腔管理もサポートします。ご自宅にもおうかがいするので、大丈夫です!入院中の口腔管理は私たちにお任せ!どこに行っても診てもらえるので安心ですね。79歯科衛生士 June 2016 vol.40

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