歯科衛生士 2016年9月
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気配りのある術後ケアで患者さんの不安を取り除こう 術後の注意事項は、出血・疼痛・腫脹についての説明を行うようにしています。 表1に、術後の注意事項の説明内容を示します。これが基本の説明内容です。ここに、術式に応じて必要な情報を追加しています。 説明は術後すぐではなく、患者さんが一息つかれてから行います。処置が終わって患者さんの緊張が解けてからのほうが耳を傾けてもらいやすいです。術後すぐは麻酔が切れてくる頃で痛みが出てくる場合があるため、先に鎮痛剤を飲んでもらい説明します。また、説明をすべて覚えるのは難しいため、患者さんがあとで読み返せるように内容を記載した用紙をお渡ししています。術後の注意事項の説明編抜歯図2 冷却剤とマスク図1 圧迫止血用滅菌ガーゼガーゼを数枚パックに入れ、オートクレーブ滅菌したもの。術後、出血や腫脹が心配なときは、マスクと冷却剤を渡している。ここからは、抜歯とフラップ手術の術式ごとの注意事項とプロフェッショナルケア&セルフケア指導について解説します。患者さんの気持ちや痛みなどを想定した気配りが大切です。 帰宅後に出血した場合、圧迫止血が行えるように圧迫用の滅菌ガーゼ(図1)をお渡ししています。また、埋伏抜歯の時は、冷却剤もお渡しして止血効果と腫脹の軽減を期待します。さらに、お帰りの際にはマスク(図2)もお渡しして、冷却剤を貼ったまま帰宅できるようにしています。帰宅後への備え気配りPOINT 歯科衛生士 September 2016 vol.4062

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