歯科衛生士 2016年9月
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北折 一Hajime Kitaori元・NHK科学・環境番組部専任ディレクター医療監修:岡崎好秀国立モンゴル医科大学歯学部客員教授メインテナンス 「目的は、患者さんにメインテナンスの重要性をわかってもらうことより、来てもらって救うことでしょ?」――“結果の側から逆算して、プレゼン(患者教育)の仕方を考える”という演出家ならではの発想に、心のガッテンボタンを連打した前編(先月号掲載)。「ためしてガッテン」で数々の情報をお茶の間に楽しく伝えてきた北折センセが説明の際の大原則として教えてくれたのは、「まず説明聞きたいモードを作ること」でしたが……、それができるなら苦労してませんって!?後編では、どうやったら患者さんの気持ちをこちらへ向けることができるのか、「歯科医院でする説明」の常識を次々にひっくりかえす「ガッテン流」(=北折流)説明の極意を存分に教えていただきます!  (編集部)プラスα特集説明のプロに聞く!わかってもら 聞きたいモードの作り方 編後演出家的発想法のススメ 歯科衛生士の皆さま、こんにちは。またまたいきなりお詫びからで恐縮なんですが……。後編で言い出すのも何なんですけど、実はぼく、「説明のプロ」でもなんでもないです。池上さんとは違うんで。てゆーか、「説明なんてしたくもない、しない方がマシ!」という考え方なのです。だから「ためしてガッテン」は高視聴率だったとさえ思ってます。後輩ディレクターの指導時にも、年がら年中、「なに説明なんてしちゃってるわけ?」ばっか言ってました。 だっておもしろくないんだもん。上手に説明できたとして、結果成立するのは、「説明しました・されました」の関係性だけ。それ、うれしいことですか? 患者さんにとってもあなたにとっても。 じゃ、こちらの伝えたいことを相手に受け取ってもらうにはどうするか。簡単です。相手の「ほしいものをあげる」。それだけです。こう考えるのが、演出家の考え方です。だってさ。中身がどんなに素晴らしいプレゼントでも、ほしくない人にほしくないものをあげてどーなりますか? ……って話です。 そんなわけで、今回最初の「ウルトラ大鉄則」は、この写真なのです。その1歯科衛生士 September 2016 vol.4082

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