歯科衛生士 2017年3月
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治療効果を最大限に引き上げ、なおかつ時間内に必要なことを済ませる具体的な方法について、業務内容ごとに整理します。[シチュエーション1] 歯周基本治療におけるSRPの場合 硬い歯石が沈着している可能性が多いため、超音波スケーラーを準備します。特に、歯石が固い沈着物であれば、細いチップより太いチップのほうが除去率は大きいです。第一選択超音波スケーラー(特に太いチップ)超音波スケーラーが院内にない、または他のスタッフが使用している場合院内環境や患者さんの要望等で超音波スケーラーもエアースケーラーも使用できない場合SRP臨床テクニック&準備のコツ効果と効率に差が出る!患者さんの状況によって効率的な器具を選択するテクニック第三選択ハンドスケーラー 第一選択、第二選択ともに難しい場合は、ハンドスケーラーで行います。ただし、多くの歯石除去を行うには、相当の時間がかかります。また、どのタイプのハンドスケーラーを使用するかも選択しなければなりません。縁上歯石を除去する場合 歯石が多く沈着していれば、スケーラーの刃部が大きいもの(レギュラー、オリジナルタイプ)を使用し、後で刃部の小さいスケーラー(ミニタイプ)を使用します。歯石がそれほど多くなければ、小さい刃部のものでいいですが、時間はかかります。歯頚部から縁下歯石にかけて除去する場合 歯肉を切らないようにするため、刃部の小さいスケーラー(ミニタイプ)を使用します。 根面には凹凸があるため、いずれの場合においても、最後の仕上げにマイクロミニを使用しましょう。第二選択エアースケーラー 超音波スケーラーが使えない場合はエアースケーラーを選択します。硬い歯石であれば太いチップを、そうでなければ細いチップを選択します。ただし、エアースケーラーは超音波スケーラーに比べて振動数が少ないため、歯石を除去するのにより時間がかかります。歯科衛生士 March 2017 vol.4142

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