歯科衛生士 2017年8月
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じゃ       できますか? 歯周病の患者さんに、とりあえず染め出してブラッシング指導を始めたものの、一向に改善せず、同じ指導を繰り返すばかりで患者さんも飽き飽き……。そんな時、他の指導に切り替えることができないのはなぜでしょうか? 問題点とその原因をふまえたうえでの治療方針を持てていなければ、つまり「なんのためにそれを行ったか」が言えなければ、うまくいかない時、振り返って計画を立て直すことはできません。しかし、実際にはそうして計画を立て、結果を評価している場合は多くはないようです。 2010年代に入って日本の歯科衛生士教育現場に登場した歯科衛生過程(または歯科衛生ケアプロセス)には、そういった、歯科衛生士が患者さんの問題を解決する際の思考・行動の流れがまとめられています。 本稿で紹介するのは、新人教育の際、歯科衛生過程の流れに沿うよう指導しているという長野県・金子歯科医院の、臨床1年目の3名のDHの症例報告です。これらは歯科衛生過程に準拠しているわけではありませんが、歯周基本治療にあたって、“歯科衛生士として考える”ことの重要性が示されているように思います。 (編集部)CLINICAL特集とりあえずなんとなく歯科衛生士 August 2017 vol.4124

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