歯科衛生士 2017年8月
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口腔がんから患者さんを守れ!小さな気づきが人生を変える 患者さんを守れ! 皆さんもすでにご存じのとおり、日本人の死亡原因第1位は「がん」です。今や、日本人の2人に1人はがんを患い、3人に1人はがんで死亡します。 こうした背景もあり、がんの早期発見、早期治療に関しては急速に研究が進められているため、日本の医療レベルは世界最先端と言ってもよいと思います。しかし、本編でもご紹介するとおり、口腔がんについて言えば、日本は必ずしも先進国とは言えないのが現状です。日本は“がん大国” 口腔がんには、舌がん、口腔底がん、歯肉がん、頬粘膜がん、口蓋がん、口唇がんなどがあります(図1)。つまり、そのほとんどが口腔粘膜に生じるということです。日本における口腔がんの多くは舌がんで、次に、口腔底がん、歯肉がんなどの順で多くみられます2)。広義の「口腔がん」では、上記に挙げたがんに加えて、喉の奥にできる咽頭がんも含まれることがあります。そもそも、口腔がんって?中谷泰志 一般社団法人口腔がん撲滅委員会・専務理事川口浩司 鶴見大学歯学部口腔顎顔面外科学講座准教授・歯科医師口腔底口唇図1 口腔がんはさまざまな部位に発生する(図は文献1より一部改変)頬粘膜口蓋咽頭舌歯肉43歯科衛生士 August 2017 vol.41

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