歯科衛生士 2018年5月
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 近年、筆者は学校で児童・生徒や教職員を対象に話す機会が多いのですが、午前中に話が終わると、たいてい給食を勧められます。子どもたちがどのような給食を食べているのか興味があるので、よほどのことがない限りいただくことにしています。その中の1つが、この学校の給食でした。左上のサラダは野菜が小さく切られていますし、左下のリゾット(もはや雑炊にみえますね)は水分が多いので、噛む必要がありません。こうした献立が続くと、十分に噛“世界最強の歯科保健指導”ネタ帳、 “流し込み食べ”は唾液が出なくなる悪習慣まない、“流し込み食べ”になってしまいます。“流し込み食べ”をしていると、体は唾液を出す必要がないので、唾液分泌量が減ります。すると、味覚異常の原因にもなりますし、義歯が入っている場合、こすれて疼痛の原因になります。将来要介護状態につながるオーラルフレイルの予備軍となります。したがって、発達期の子どもを診る場合は、将来どのような問題が出るかを、“時間軸”から考えておく必要があるのです。では、全体の写真を見てみましょう。これでもうおわかりですね。正解は、学校給食です。これは、“ある施設”の食事を撮影し、左半分だけ切り取ったものです。さて、どこの食事でしょうか。高齢者施設でしょうか。病院食でしょうか。はたまた離乳食でしょうか。噛む習慣が自然と身につく食べ物って?ネタ1歯科衛生士 May 2018 vol.4226

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