歯科衛生士 2018年11月
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あの症例のその後から学ぶ歯を守るための力の読解[前編]時間軸を加えて力を見るあの症例は、その後… 咬合の影響が発現するには時間がかかります。すぐに見ることはできず、何年も経ってから現れてきます。また、その影響は徐々に凶悪化していき、排除したとしてもなかなか消すことはできません。だからこそ、できるだけ早くに口腔内に現れる力の足跡を発見し、患者さんの生活の中で習慣化された力の“くせ”がどこにあるかを何度も聞き取りながら、患者さんへの教育や指導を繰り返すことが重要です。 筆者は、「力の診どころ・見せどころ」と題した本誌2004年1~3月号の連載で、歯科衛生士が患者さんの歯を守るために日常の臨床で遭遇する「口腔内に現れる力の影響」をどのように見て考えていったらよいのか、数例の症例を通して解説しました。それから14年経ち、なんらかの力の関与を受けてきたこれらの患者さんたちはどのような経過を辿ったでしょうか? 今回は、Case1(2004年1月号掲載)として報告した症例を、あらためて振り返ってみます。 前編ではまず、2004年の連載でも紹介した経過をおさらいします。20042018見える。つかめる。明日の臨床が楽しくなる! 歯科衛生士のためのビジュアルマガジンNovember 2018 vol.42 http://www.quint-j.co.jp/歯を守るためのの読解2018年11月10日発行・毎月1回10日発行(通巻503号)第三種郵便物認可・1977年8月25日年間購読料 定価(本体18,000円+税)1部定価(本体1,500円+税)2018年11月10日発行 毎月1回10日発行(通巻503号)第三種郵便物認可1977年8月25日ISSN0911-9574November 2018 vol.42運動好きにヒットする指導歯を守るための「力」の読解﹇前編﹈11一覧できて見逃さない!小児の歯の異常像チェックシート切り取って&DLして使える!特集連動付録あの症例のその後から学ぶ運動好きにヒットする指導と聞いたらチャンス!見逃したくない小児期の歯の異常低ホスファターゼ症を知っていますか?時間軸を加えて力を見る力前編スポーツしてますTOPIC 65〜67ページより   ﹇監修﹈新谷誠康とじ込みDL付録本シートを切り離す、またはPDF版をプリントして、小児の口腔内診査時のスクリーニングにご活用ください。使い方&一覧できて見逃さない! 小児の歯の異常像チェックシート小児期の萌出や歯に関する異常は自覚症状が少なく、発見が遅れてしまう場合があります。特に、低ホスファターゼ症などのような疾患の症状である場合は、早期発見が重要です。口腔内診査時に意識して観察し、少しでも異常を感じたら歯科医師に相談しましょう。監修 新谷誠康 東京歯科大学小児歯科学講座 主任教授チェックシート小児期の歯に関する 癒合歯●永久歯(発症率:0.3~0.4%) に比べ、乳歯(発症率:1~5%) に、またBAAB、CBBCに多く、BAABにもみられる。  の癒合歯BC 象牙質形成不全症●象牙質の形成が特異的に障害される遺伝性疾患。骨形成不全症に随伴して認められることがよくある。(写真提供:田代紋子先生[東京歯科大学小児歯科学講座]) 先天欠如●乳歯の先天欠如発症率:0.2~2.5%●永久歯の先天欠如発症率:約10% の後継永久歯の欠如E 低位乳歯●咬合線に達して咬合していた乳歯が、骨性癒着や歯槽骨の発育不全などの原因によって、咬合線より低位の状態になった乳歯。下顎乳臼歯に好発する。 が低位になり、脱落が遅れているE 乳歯の早期脱落●低ホスファターゼ症では、永久歯との交換時期より前(1~ 4歳)に乳歯が歯根吸収されることなく脱落する。下顎乳前歯6本の脱落(3歳児) カラベリー結節●上顎大臼歯や上顎乳臼歯の近心舌側咬頭の舌側部にみられる結節。上顎第二乳臼歯や上顎第一大臼歯に好発する。 エナメル質形成不全●第一大臼歯と切歯に限局して発症することが多い(MIH)。●症状は、単なる変色歯から歯冠が崩壊している歯までさまざま。 過剰歯●乳歯の過剰歯はまれで、永久歯の過剰歯(発症率:1~3%)はほとんどが上顎正中部に発現する。さらに60~80%で埋伏し、永久歯の正中離開や萌出異常を引き起こす場合がある。順生過剰歯歯冠を逆に向けて埋伏している逆生過剰歯 が埋伏している3 埋伏歯●萌出時期を過ぎても、口腔粘膜や顎骨内にとどまっている歯。●乳歯では上顎乳臼歯、永久歯では上顎中切歯や上顎犬歯に好発する。異常像 切歯結節・中心結節●切歯結節は上顎乳中切歯に多く、 中心結節は下顎小臼歯(発症率:5%)に多くみられる。 の基底結節A(写真提供:中内彩乃先生[東京歯科大学小児歯科学講座])小臼歯咬合面の中心結節歯科衛生士2018年11月号とじ込み付録 ©クインテッセンス出版㈱pⅠ_DH11_Furoku1_CC2014.indd 12018/10/13 12:02H1-H4_DH11.indd 12018/10/13 13:0521歯科衛生士 November 2018 vol.42

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