歯科衛生士 2019年2月
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最近注目のパウダーを使ったメインテナンス。「エアフロー」「パウダーメンテ」「エアーアブレージョン」などさまざまに呼ばれ※、まだ名称も定着していませんが、低侵襲でPMTCが行えるとあって興味がある読者の方も多いのではないでしょうか。本特集では、その方法の基本からメリット・デメリット、使い方のコツなどについてまとめました。(編集部)※本特集では、日本歯周病学会用語集1)に準じ、「エアーポリッシング」「パウダーメインテナンス」「エアフロー」など、パウダーを用いたPMTCを「エアーアブレージョン」に統一しています。になる! アブレージョン?!Illustration:毛利みき関野 愉Satoshi Sekino日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座准教授・歯科医師柏井伸子Nobuko Kashiwai有限会社ハグクリエイション社長口腔科学修士歯科衛生士Contents P.25Part1 エアーアブレージョンってどんなもの?P.27Part2 エアーアブレージョンの効果が知りたい!P.29Part3 メインテナンスでどのように使えばいい?P.33Part4 エアーアブレージョン機種徹底比較関野 愉 歯科医師エアーアブレージョンってどんなもの?Part1まず、エアーアブレージョンのメカニズムと使用するパウダーについて、押さえておきましょう。 歯科において最初にエアーアブレージョン機器が導入されたのは、1945年1)。当時は、チャンバー内の酸化アルミニウムが圧搾空気と水流により同心円状のノズルから噴出するしくみの機械が用いられ、主に窩洞形成に用いられていました。 エアーアブレージョン機器の作用原理は、チャンバー内に入れたパウダーを圧搾空気で飛ばすというものです。デザインは2種類あり、1つは、キャブレターにより空気(エアー)とパウダーを混合し旋回させるもの(図1a)で、もう1つは、旋回のみで空気とパウダーを混合するもの(図1b)です。その結果、ノズルから水・空気・パウダーを勢いよく歯面に吹き付けることで、歯肉縁上・縁下のバイオフィルムなどを機械的に飛ばします。パウダーを吹きつけて対象物を除去する図1 エアーアブレージョン機器のデザインabパウダーパウダーキャブレター空気水水空気25歯科衛生士 February 2019 vol.43

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